子どものアトリエでは、子どもの発達を造形としてどうとらえるかをテーマに「教師のためのワークショップ」を開催しています。
造形活動は「表現」の領域です。表現は「させる」ものではなく、自ら「する」ものです。幼児の表現活動に必要なのは「(自分)がする」という意志の育ちです。自分が描く、自分でつくるから「自己表現」といい、幼児の活動は、この自己意識の育ちが目的であるといえます。子どもたちが楽しみながら造形に出会い、また思いを実現するための豊かな「手」を育てる活動をご紹介します。
・子どもの造形活動をどうとらえるか?
・初めての活動 ―素材、道具、自分とのであい―
・幼児期の楽しい活動のための教師の役割とは?
1953年生まれ。1975年東海大学教養学部芸術学科美術科卒業。1985年に横浜美術館開設準備室に子どものアトリエ担当として就き、 プログラム開発や運営に長年かかわる。2007年以降、横浜美術館副館長、横浜市民ギャラリーあざみ野館長、横浜市民ギャラリー館長を経て、2019年退職。在職中には岩手大学、洗足学園短期大学で教鞭をとる。横浜市の幼稚園、小学校、中学校、学童保育の指導者や保護者などに「子どもの育ちを考える造形活動」についての講演や執筆、指導を行っている。
未就学児から12歳までの児童を対象とした、体験を通して美術に出会う専門施設。学校のためのプログラム、個人向けの造形や鑑賞のプログラムを開催。主にプレイルーム、クラフトルーム、光と音のスタジオの3部屋と中庭で活動をしています。
子どものアトリエは小学校6年生(12歳)までの子どもたちを対象とした創造の場です。「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でやってみること」を造形美術の基本と考え、子どもたちが自立心を育み、心身ともに健やかに成長してゆくことができるよう、さまざまな造形体験を提供しています。年間を通し、平日は横浜市内の教育機関と連携した団体プログラム、休日は親子や個人を対象とした造形や鑑賞のプログラムを実施しています。プログラムの運営にあたり、教師やボランティアとの協働、企業等外部機関との連携を通し、社会と広く有機的に連関した「子どもと美術」の拠点となることを目指しています。