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メアリー・カサット展

概要

メアリー・カサット(1844-1926)は、米国ペンシルヴェニア州ピッツバーグ郊外の裕福な家庭に生まれました。画家を志し、21歳のときに父親の反対を押し切ってパリに渡りました。古典絵画の研究から出発し、やがて新しい絵画表現を模索するなかでエドガー・ドガと運命的な出会いをとげ、印象派展への参加を決意します。カサットは、印象派から学んだ軽やかな筆遣いと明るい色彩で家庭の情景を描き、独自の画風を確立していきました。特に母子を温かい眼差しで捉えた作品は人々の共感を呼び、カサットの名を不朽のものとしています。晩年には、その業績に対しフランス政府からレジオン・ドヌール勲章が授与されました。女性の職業画家がまだ少なかった時代に、さまざまな困難を乗り越えて意志を貫いたカサットの、力強くエレガントな生き様は、現代の私たちにも勇気を与えてくれるでしょう。  

本展では、カサットの油彩画やパステル画、版画の代表作に加え、エドガー・ドガ、ベルト・モリゾなど交流のあった画家たちの作品、画家が愛した日本の浮世絵版画や屏風絵なども併せて約100点を展観し、初期から晩年にいたるまでのカサットの画業の全貌を紹介します。日本では35年ぶりの待望の回顧展となる本展は、愛にあふれるカサット芸術の真髄に触れる貴重な機会です。

基本情報

会期
2016年6月25日(土)~9月11日(日)
主催
横浜美術館、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社
後援
横浜市
助成
駐日アメリカ合衆国大使館、テラ・アメリカ美術基金
協賛
大日本印刷
協力
全日本空輸、日本貨物航空、横浜高速鉄道株式会社、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社

 

展覧会図録

 

『メアリー・カサット展』 NHK/NHKプロモーション、2016年

 

  • メアリー・カサット—ある女性アーティストの成功譚/ナンシー・モウル・マシューズ(ウィリアムズ・カレッジ美術館ユージェニー・プレンダーガスト名誉主席学芸員および名誉講師)
  • メアリー・カサットと日本美術—あふれる愛の源泉/沼田 英子(横浜美術館主席学芸員)
  • メアリー・カサット—学生からサロンの画家へ、そして印象派の画家へ/パメラ・A・イヴィンスキー(美術史家)
  • メアリー・カサット—ユニークな版画家/マーク・ローゼン+スーザン・ピンスキー(美術商[印象派および近代美術])
  • シカゴ万国博覧会「女性館」における東西の出会い—メアリー・カサットと渡辺幽香/内山 淳子(横浜美術館主任学芸員)
  • カサットによる、アメリカのための近代美術コレクション—カサットの手紙から/牧口 千夏(京都国立近代美術館主任研究員)

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