ギャラリー9(「ガラスとひかり」)展示風景
(じゆうエリア)
[グランドギャラリー(じゆうエリア)・入場無料]
リニューアルオープンを記念する期間限定のシンボルマーク、ご存知ですか? 3つの正方形を風車のように組んだ開館当初からのマークと、四角を円に置きかえたマークが、仲よく並んでいます。30年以上にわたる歩みを大切にしながら、やわらかく変化し、未来にむけてひらかれていく、そんな美術館でありたいとの決意がこめられています。
この想いを場として体現したのが「じゆうエリア」で、グランドギャラリーはその象徴的存在。彫刻の展示もスピリットを共有しなきゃと、大階段の左右に、まるい形とシカクい形を振り分けてみました。シンボルマークと同じように仲良く混じり合いながら、多様で不思議なかたちを生み出す“まる”と“シカク”、あなたはどれくらい見つけられますか?
グランドギャラリー(展示風景)
撮影:新津保建秀
[3F回廊(じゆうエリア)・入場無料]
1859年(安政6)に開港した横浜では、輸出用に、あるいは居留地の外国人にむけて、種々の品がつくられました。そのひとつが陶磁産業です。
今回は、そんな歴史を跡づける陶磁器コレクションのなかから、金や釉(うわぐすり)が発する「光」に注目して作品をセレクトしました。ケースに入れてお見せするしかないのはもどかしいですが、てのひらで包みもっている心持ちで、いろいろな角度から覗きこんでみてください。小さなうつわが放つ一瞬の、そしてあなただけの煌めきに、きっと出会えるはずですから。
井村 彦次郎
《色絵花鳥文耳付花瓶》
明治時代
陶磁器、一対
各 12.1 x 8.2 x 8.2 cm
寄託(田邊哲人コレクション)
初代 宮川 香山
《釉下彩白盛鶏文大花瓶》
明治後期
陶磁器
61.7 x 39.6 x 39.6 cm
寄託(田邊哲人コレクション)
[ギャラリー8(じゆうエリア)・入場無料]
上下左右を逆転したり、白黒を入れ替えたり、巨大なものを極小に、カチコチのものをゆるふわに・・・してしまったら? 頭のなかがひっくり返って、身の回りのできごともまったく違って見えてくるかもしれません。自分とは異なる考えかた、自分では知らなかったことが、世界には満ちあふれている ! という発見、そこから拡がる新しい世界観——美術館体験の原点ともいえる驚きや喜びへの誘いとして、なにかをちょっぴり“ひっくり返した”作品たちをご紹介します。
岩崎 貴宏
《アウト・オブ・ディスオーダー(コスモワールド)》
2011年(平成23年)
髪の毛、ほこり、布
20.0 x 14.0 x 13.0 cm
横浜美術館蔵
クリスチャン・ヤンコフスキー
《彫刻ヘッド・マッサージ》(「マッサージ・マスターズ」より)
2017年
インクジェット・プリント
101.5 x 152.5 cm
横浜美術館蔵
© Christian Jankowski, Massage Masters, 2017
[ギャラリー9(じゆうエリア)・入場無料]
大規模改修で新設したガラス張りの展示室。陽の光が射しこみ、外の景色も見わたせる、開放的な空間に、ガラスのコレクションを並べてみました。自然光を透かした作品の見映えは、横浜美術館の学芸員でさえ、思わず「おお!」と声をあげてしまうほど。朝に、夕べに、展示室の中から、外から、と、ガラスたちはさまざまに表情を変えていくことでしょう。散歩や買い物のついでにふと立ち寄ってみようかなと思いだす、そんなスポットになれたら嬉しいです。
スタニスラフ・リベンスキー/ヤロスラヴァ・ブリフトヴァ
《アーチ雲》
1991年
ガラス、鋳造、カット、研磨
76.0 x 100.0 x 10.0 cm
横浜美術館蔵
大村 俊二
《創生》
1997年(平成9年)
ガラス、熔着
56.5 x 42.0 x 42.0 cm
横浜美術館蔵