ページトップ

横浜美術館開館30周年記念/横浜開港160周年記念

横浜美術館コレクション展 2019年9月21日(土)-2020年1月13日(月・祝)

「東西交流160年の諸相」

概要

序章 《パシフィック―シャタード・ブルー》
第1章 藤田嗣治と長谷川潔のパリ
第2章 ドイツのモダニズムと日本
第3章 多民族アメリカの「日系」たち
第4章 岡田謙三のユーゲニズム
第5章 アンフォルメルと具体
第6章 ネオダダ
第7章 横浜浮世絵と輸出工芸
第8章 下村観山の滞欧経験
第9章 木版画の日本
第10章 明治写真とニッポンの風景

特集:横浜の陶工たち—初代香山と三代良斎

イサム・ノグチと近代彫刻

開港をテーマにした展覧会の多くは、幕末・明治期の洋風表現の受容と展開、あるいはこの時期に来日した画家、版画家、写真家の活動に主眼を置いてきましたが、今回は時代を限定せず、開港期から第二次世界大戦後にいたる長い時間の中で、どのような異文化の響き合いが実現したのかを、いくつかのトピックで紹介します。

同時開催中の企画展「オランジュリー美術館コレクション ルノワールとパリに恋した12人の画家たち」の出品作の制作期とほぼ同時代にあたる、第一次世界大戦後のパリで、自身の表現を切り拓いていった藤田嗣治と長谷川潔。同じ頃、バウハウスを中心とするドイツの新しいデザイン理論を吸収し、その成果を活かして宣伝誌『NIPPON』を発刊した名取洋之助。多民族の共生と摩擦を抱えるアメリカ社会で、日系人や日本人の美術家たちが残した足跡。移動手段も情報メディアも一気に高速化した第二次世界大戦後には、フランスの「アンフォルメル」と日本の「具体」のように、一方的な影響関係ではなく、問題意識を共有しながら波及していく動向も現れます。

他にも、「木版画」をキーワードに、浮世絵の伝統に連なる絵師として日本に 生きたポール・ジャクレーや、最新の日本版画を戦略的に海外に打ち出した 吉田博の仕事をご覧いただくコーナーも設けました。これら種々のトピックの 間に、新収蔵品を多数含めた「横浜浮世絵」や「明治写真」など、開港期の特 集展示を織り込みます。

壮大な長編というより短編集のような構成なので、お気軽に展示室を散策してみてください。 コレクション展を出たら、階下のアートギャラリー1にも足を延ばしていただければと思います。こちらでは、《ペルリ提督横浜上陸の図》に焦点をあて、この歴史的な事件をとらえたイメージ群を検証する企画「絵でたどるペリー来航」を開催しています(11月10日まで)。

1859年に始まった「東」と「西」の文化の交わりは、さまざまな果実を産み出してきました。横浜美術館のコレクションをめぐる二つの展覧会が、現在につづく豊饒な、生き生きとした歴史の出発点として、「開港」を見つめなおす機会となることを願っています。

基本情報

会期
2019年9月21日(土) ~ 2020年1月13日(月・祝)
主催
横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

新しくなった横浜美術館へようこそ新しくなった横浜美術館へようこそ

個人情報の取り扱いについて

本ウェブサイトでは、お客様のウェブ体験を向上させるためのアクセス分析及び、アクセス履歴に基づく広告配信等の目的でクッキーを使用します。これ以降ページを遷移した場合、上記の目的のためにクッキーを使用することに同意いただいたものとみなします。個人情報の取扱いについては、プライバシーポリシーをご参照ください。

同意する