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石内 都 肌理と写真

概要

石内都(1947年生まれ)は、2014年にアジア人女性として初めてハッセルブラッド国際写真賞を受賞するなど、現在、国際的に最も高く評価される写真家のひとりです。

多摩美術大学で織りを学んだ石内は、1975年より独学で写真を撮り始め、思春期を過ごした街・横須賀や、日本各地の旧赤線跡地などを撮影した粒子の粗いモノクローム写真で一躍注目を集めました。近年は、被爆者の遺品を被写体とする「ひろしま」やメキシコの画家フリーダ・カーロの遺品を撮影したシリーズで、その活動は広く知られています。

2017年は、石内が個展「絶唱、横須賀ストーリー」で実質的なデビューを果たしてから40年を迎える年にあたります。本展は、この節目の年に、石内自らが「肌理(きめ)」というキーワードを掲げ、初期から未発表作にいたる約240点を展示構成するものです。

住人のいなくなったアパート、身体の傷跡、日本の近代化を支えた大正・昭和の女性たちが愛用した絹織物、亡き母や被爆者らの遺品の写真を通して、存在と不在、人間の記憶と時間の痕跡を一貫して表現し続ける石内の世界を紹介します。



横浜の地に暗室を設けて早くも40年の歳月が過ぎた。暗室から生まれた写真はヴィンテージプリントとなり、時間と空気をたっぷり吸って粒子の粒を際だたせる。横須賀からスタートした写真の行方は、固有の気風をのせて歴史と身体と遺されたもの達が一体となり、肌理(きめ)を整え、未来へ向けて発信する。
石内 都

基本情報

会期
2017年12月9日(土)~2018年3月4日(日)
主催
横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
助成
芸術文化振興基金
制作助成
公益財団法人テルモ生命科学芸術財団
協賛
株式会社ニコン、株式会社ニコンイメージングジャパン、株式会社資生堂
協力
The Third Gallery Aya、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社、チョコレートデザイン株式会社

展覧会図録

 

『石内 都 肌理と写真』 求龍堂、2017年

 

  • 石内都—限りある時間を超えて/逢坂 恵理子(横浜美術館館長)
  • 歴史のシミ/ジェフリー・アングルス(日本文学研究者・翻訳家・詩人)
  • 石内都と横浜—Yokohama Story/大澤 紗蓉子(横浜美術館学芸員)

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