「自然を映す」
自然を映す
1. 自然に向き合う
2. 庭園にみる東西のまなざし
3. 植物をみつめる:長谷川潔と駒井哲郎
4. 水彩で描く風景
5. 現代の表現から
6. 現代の表現から:菅木志雄
7. 日本画:花鳥風月、共に在り
【写真展示室】 特集展示:写真と絵画―ピクトリアリズムの興隆
今回のコレクション展は、第33回全国都市緑化よこはまフェア『歴史と未来の横浜・花と緑の物語』(2017年3月25日~6月4日)の開催に寄せて、「自然を映す」と題し、美術家たちが自然をどう捉え表現してきたかをコレクションからご紹介します。加えて、企画展「ファッションとアート 麗しき東西交流」(2017年4月15日~6月25日)に関連して、東西交流の視点から美術作品をご覧いただくセクションも設けます。
まず、身近な切り花をモチーフとする作品や風景を描く作品などから、自然と人間とのかかわりについてご覧いただくセクションに始まります。洋の東西の美術家たちによって庭園や公園を描いた作品や、身近な草木をモチーフに、深い精神性を表現した長谷川潔と駒井哲郎の作品、また、花咲き乱れ、緑豊かな山々を色鮮やかに描く丸山晩霞(まるやま・ばんか)らによる水彩で描かれた風景画の魅力に触れていただきます。
そして眼を転じ、現代作家が自然と向き合い、新たな表現としてどのような作品を展開していったかもご紹介します。
今回の見どころは、木の板などのあまり加工をしていない素材を用い「空間全体」と「もの」との相互の関係性によって作品を成立させる、「もの派」の代表的な作家である菅木志雄(すが・きしお)の作品です。2015年から2017年にかけて、イタリア、イギリス、アメリカと欧米で個展を開催し、世界の第一線で活躍を続ける菅木志雄が、今回、展示室の空間に合わせて所蔵作品を再構成します。
また、日本画コレクションからは代表的な花鳥画をご覧いただくほか、写真展示室は、梅阪鶯里(うめさか・おうり)らをはじめ、国内外の写真家の作品によってピクトリアリズムに焦点を当て、特集展示します。