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横浜美術館コレクション展 2016年度 第1期

概要

しなやかさとたくましさ―横浜美術館コレクションに見る女性の眼差し
アメリカ写真の展開:1860年代-1940年代

横浜美術館コレクション展2016年度第1期では、この夏開催される企画展「メアリー・カサット展」(会期:6月25日~9月11日)に連動して、女性アーティストの活躍に焦点をあてます。

今、もし画家になろうとしたら、美術を教える学校への進学を思いつくかもしれません。しかし、明治22年開校の官立の東京美術学校(現・東京藝術大学美術学部の前身)には、開設当初、女性の入学者はいませんでした。つまり女性というだけで画家を志すのが困難な時代もありました。

日本における女性洋画家の草分け的存在、渡辺幽香(わたなべ・ゆうこう)は、五姓田芳柳(ごせだ・ほうりゅう)(初代)の娘で、草創期の洋画家、五姓田義松(ごせだ・よしまつ)の妹です。恵まれた環境も手伝って、絵画制作への強い意欲で画家となった幽香は、メアリー・カサットが、世界コロンブス博覧会(1893年、シカゴ)で壁画を描いた婦人館に、日本を代表する女性画家の一人として《幼児図》を出品しました。五姓田派などの画家たちの作品と併せて、幽香の生きた時代の作品をご紹介します。

また、コレクションにおける海外女性作家の作品から、メアリー・カサットの母子像の意味をあらためて考える作品も展示しています。

戦後日本においては、美術界に羽ばたく女性たちが数多く登場します。多くの女性作家たちは、人としてたくましく生き抜く力強さとしなやかさを、作品に託していると言えるでしょう。特有の美意識で自らの表現を追究する女性作家たちの多彩な表現を、コレクションの中からご覧いただきます。

写真展示室では、アメリカ出身のメアリー・カサットに因み、1860年代から1940年代までのアメリカ写真の展開を特集します。

「女性作家」のしなやかさと、たくましさに注目!

横浜美術館では、渡辺幽香、上村松園をはじめとする明治の画家から、片岡球子、桂ゆき、田中敦子、さらに、福田美蘭(ふくだ・みらん)、石内都、内田あぐり、遠藤彰子、辰野登恵子(たつの・とえこ)、松井冬子といった現代日本を代表する作家まで、さまざまな分野の女性作家の作品を収集してきました。

また、企画展でも片岡球子や松井冬子を個展で紹介するなど、女性作家たちによる、たくましくもしなやかな表現に注目してまいりました。コレクションを「女性作家」というテーマで展示するのは、初めての試みです。

基本情報

会期
2016年4月23日(土)~9月11日(日)
展示室休室期間 6月6日(月)~6月24日(金)
主催
横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)

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