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生誕100年記念・没後20年

岡田謙三展

概要

岡田謙三(1902-1982)は、横浜に生まれ、ニューヨークを拠点に活躍した洋画家です。東京美術学校を中退した岡田は、1920年代のパリに学びました。四年足らずの滞在ののちに帰国してからは、二科会を中心に作品を発表、甘美な女性群像などで人気作家となります。しかし第二次世界大戦後、より単純化された表現を模索するなかで、制作の行きづまりに悩みはじめました。

1950年(昭和25)、そうした状況を打破すべく、岡田はアメリカへと渡ります。そして、ポロックやロスコたちの抽象表現主義が席巻するニューヨークで、しだいに抽象へと転じ、淡い色彩を塗りかさねた色面を組合わせる独自の作風を確立します。岡田は、日本的な色彩感覚や自然観、伝統芸術への理解と共感に裏打ちされたみずからの表現を、「幽玄」の語をとって「ユーゲニズム」と名づけました。具象的なイメージをも喚起する、情趣あふれる抽象画の世界は、ときのアメリカ画壇のみならず、数々の国際展でも高く評価されました。

本展は、横浜美術館の所蔵品をはじめ、国内のコレクションを核にその画業を回顧するもので、アメリカの美術館から日本初公開の作品も出品されます。

基本情報

会期
2003年7月5日(土)~9月15日(月・祝)
主催
横浜美術館、神奈川新聞社、TVKテレビ
後援
横浜市、NHK横浜放送局
協力
日本航空、相模鉄道、横浜ケーブルビジョン、横浜情報ネットワーク、FMヨコハマ
特別協力
社団法人北里研究所

展覧会図録

 

『生誕100年記念・没後20年 岡田謙三展』 横浜美術館、2003年

 

  • 絵画の「妙所」、妙所の「絵画」/柏木 智雄(横浜美術館学芸員)
  • “ユーゲニズム”へのプロローグ—岡田謙三 1902-1950の軌跡/加藤 隆子(秋田市立千秋美術館学芸員)
  • 岡田謙三 Paris 1924-1927/井上 由理(女子美アートミュージアム学芸員)

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