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版画芸術の饗宴

ケネス・タイラーと巨匠たち:1963-1992

概要

美術における版画は、とりわけ今世紀に入って絵画や彫刻といった分野と次第に肩を並べるようになり、第二次世界大戦後の現代美術の発展とともに着実にその地位を不動のものにしました。そうした中で、アメリカ現代美術における版画は、スクリーンプリントはもとより、写真を併用したもの、あるいは木版や銅版などの異なった材質・技法を使用するミクスト・メディアなど、様々な方法を駆使しながらその表現の領域を拡張し、常に世界の版画芸術をリードしてきました。

今日では、複雑化する版画の技術に応えるために、版画工房は、設備を充実させ、一人のアーティストに何人ものプリンターを対応させる大掛かりなプロジェクトで制作を進めるようになって来ました。こうしたアメリカにおける版画工房のなかでもケネス・タイラー工房は、その規模およびコラボレーション(共同制作)する作家の数から言っても、代表的な工房の一つとして数えられ、同時にアメリカの版画工房の発展は、ケネス・タイラー氏の存在を抜きにして語ることは不可能である、と言っても過言ではありません。

今回の展覧会は、ケネス・タイラー氏のこれまでの30年間におよぶプリンターとしての足跡を、20作家、120余点の代表作からたどろうとするものであり、そのいずれの作品も、同氏と各アーティストとの緊密な共同作業の結果制作されたものです。

それぞれの作品の複雑な製作の過程、あるいはこれが版画か、と見まがうほどのスケールの大きな作品を通じて、現代の版画芸術の成果を堪能していただければ幸いです。

基本情報

会期
1992年6月13日(土)~7月26日(日)
主催
横浜美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
後援
アメリカ大使館、横浜市、NHK横浜放送局
協力
大日本印刷、ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル、
相模鉄道、横浜ケーブルビジョン、横浜情報ネットワーク
協賛
花王株式会社

 

展覧会図録

 

『版画藝術の饗宴—ケネス・タイラーと巨匠たち:1963-1992』 読売新聞社/美術館連絡協議会、1992年

 

  • ケン・タイラーと共同作業としての版画作りの無限の可能性/パット・ギルモア
  • フランク・ステラと版画について/天野 太郎(横浜美術館学芸係長)
  • ケネス・タイラーのペーパー・ワークに関して/吉川 神津夫(徳島県立近代美術館学芸員)

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