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美術と演劇 ロシア・アヴァンギャルドと舞台芸術1900-1930 ロバーノフ=ロストフスキー・コレクション

展覧会概要

19世紀末から20世紀前半にかけて、美術と演劇は深い結びつきのうちに、実り豊かな成果を残していった。世紀末のナビ派と象徴主義演劇との緊密な交流はよく知られているし、今世紀に入ってからは、イタリア未来派、ドイツ表現主義、ダダイズム、シュルレアリスムなど、多彩な事例を挙げることができる。美術と演劇の境界線は、アヴァンギャルドが果敢な試みを行う場であり、まさに芸術革新のための先鋭な実験場であったと言えよう。 近代ロシア美術においてもこのことは正確に当てはまる。西欧で一世を風靡したディアギレフの「バレエ・リュス」のみならず、マレーヴィチが参加した未来派オペラ「太陽の征服」をはじめ、タイーロフ、メイエルホリドらの革新的舞台芸術は、ゴンチャローワ、ラリオーノフ、エクステル、ステパーノワ、ロトチェンコ、ポポーワといった、ロシア・アヴァンギャルドの美術家たちの参画があってこそ可能であった。

本展覧会は、ロシア舞台美術の蒐集家として今や世界随一といわれるロバーノフ=ロストフスキー夫妻が所蔵する150作家、1000点を超える膨大なコレクションの中から、舞台のイメージや衣装をデザインした水彩画や素描、ポスターなど総点数351点をわが国で初めて紹介する。87作家の手になるこれらの作品は、19世紀末から今世紀はじめにかけてのロシア美術における様々な前衛的傾向のほとんどすべてを包括している。また、バレエ、オペラ、古典的演劇などに加えて、サーカス、キャバレー、ヴァラエティー、イディッシュ演劇など、幅広い視野で舞台芸術を捉えていることもこのコレクションの重要な特徴である。色鮮やかな水彩画やリトグラフ、精緻な構想図にみる舞台やコスチュームは、われわれをロシアにおける美術と演劇の豊饒な歴史へと誘い、多くの知的発見をもたらしてくれるに違いない。

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