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横浜美術館開館30周年記念 生誕150年・没後80年記念 原三溪の美術 伝説の大コレクション

原三溪の美術 伝説の大コレクシ

展覧会概要

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国宝 《孔雀明王像》
平安時代後期(12世紀)、絹本着色・一幅 147.9×98.9cm
東京国立博物館蔵
Image:TNM Image Archives
*展示期間:2019年7月13日(土)~8月7日(水)

原三溪(はら・さんけい)は、横浜において生糸貿易や製糸業などで財をなした実業家です。明治初年に生まれ、昭和戦前期にいたる近代日本の黎明・発展期に経済界を牽引しました。

一方で三溪は、独自の歴史観にもとづき古美術品を精力的に収集したコレクターであり、自由闊達(かったつ)な茶の境地を拓いた数寄者(すきしゃ)、古建築を移築して三溪園を作庭・無料公開して自らも書画・漢詩をよくしたアーティスト、そして、同時代の有望な美術家を積極的に支援し育んだパトロンでもありました。三溪のこうした文化的な営みは、財界人としての活動や人的交流、社会貢献活動家(フィランソロピスト)としての無私の精神にもとづきつつ、近代日本における美術界・美術市場の確立の過程と軌を一にしながら展開したと言えるでしょう。

本展は、原三溪の四つの側面、すなわち「コレクター」「茶人」「アーティスト」「パトロン」としての業績に焦点を当てます。それらの相互関連を時代背景も視野に入れて探りながら、今日、国宝や重要文化財に指定される名品30件以上を含む三溪旧蔵の美術品や茶道具約150件と、関連資料を展観することによって、原三溪の文化人としての全体像を描きだします。三溪自身も一堂に観ることが適わなかった旧蔵の名品を、過去最大規模で展観する貴重な機会となります。

*一部、展示期間が限定される作品がございます。

展示替リスト [468KB]    
  
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重要文化財 伝毛益《蜀葵遊猫図》
中国・南宋時代(12世紀)、絹本着色・一幅
25.3×25.8cm
大和文華館蔵
*展示期間:2019年7月13日(土)~8月7日(水)

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国宝 《寝覚物語絵巻》(部分)
平安時代後期(12世紀)、紙本着色・一巻
26.0×533.0cm
大和文華館蔵
*展示期間:2019年8月9日(金)~9月1日(日)

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《志野茶碗 銘 梅が香》
桃山時代(16世紀末~17世紀初期)
陶器・一口、高8.3・口径13.5・底径3.8cm
五島美術館蔵 撮影:名鏡勝朗
*展示期間:2019年7月13日(土)~8月7日(水)

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重要文化財 下村観山《弱法師》
大正4(1915)年、絹本金地着色・六曲一双
各186.4×406.0cm
東京国立博物館蔵
Image:TNM Image Archives
*展示期間:2019年8月9日(金)~9月1日(日)

基本情報

会期2019年7月13日(土)~9月1日(日)
開館時間10時~18時
毎週金曜・土曜は20時まで
*入館は閉館の30分前まで
休館日木曜日
主催横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)、日本経済新聞社
特別協力公益財団法人三溪園保勝会、大和文華館、原三溪市民研究会
協力あいおいニッセイ同和損保、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社


観覧料

早割ペア券2,200円
*2枚1セット 
*販売期間:2019年4月8日(月)~5月12日(日)
一般1,600円(前売1,400円 / 団体1,500円) 
大学・高校生1,200円(前売1,000円 / 団体1,100円)
中学生600円(前売400円 / 団体500円)
小学生以下無料
65歳以上1,500円(要証明書、美術館券売所でのみ対応)
*( )内は前売/有料20名以上の団体料金(要事前予約、美術館券売所でのみ販売)
*前売券販売期間:2019年5月13日(月)~7月12日(金) 
*毎週土曜日は高校生以下無料(要生徒手帳、学生証)
*障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料
*観覧当日に限り企画展の観覧券で「横浜美術館コレクション展」も観覧可
*その他の割引料金については別途お問合せください。

■チケット取扱い 
横浜美術館(前売りはミュージアムショップ)
展覧会公式サイト
チケットぴあ、ローソンチケット、セブンチケット、イープラスほか主要プレイガイド

関連イベント

講演会「三溪の茶と美」(原三溪展)

日程2019年7月21日(日)
時間14時~15時30分(13時30分開場)
講師千宗屋(武者小路千家家元後嗣、美術史家)
会場横浜美術館レクチャーホール
定員220名(事前申込、先着順)
参加費無料
申込方法※定員に達したため、参加申込受付を終了しました。
2019年6月21日(金)より申込開始。

レクチャーと鼎談「三溪の古美術収集と美術家支援 ―三溪資料研究の現在(いま)」(原三溪展)

日程2019年7月20日(土)
時間14時~16時(13時30分開場)
講師
清水緑(渋谷区立松濤美術館学芸員、元三溪園学芸員)
三上美和(京都造形芸術大学准教授、『原三溪と日本近代美術』著者)
聞き手内山淳子(横浜美術館主任学芸員)
会場横浜美術館円形フォーラム
定員100名(事前申込不要、先着順、当日12時より総合案内にて整理券配布)
参加費無料

原三溪市民研究会連携事業 シンポジウム「原三溪の漢詩の世界」(原三溪展)

日程2019年8月10日(土)
時間14時~16時(13時30分開場)
講師[基調講演]鄧 捷(関東学院大学教授)
[フリートーク]原三溪市民研究会・漢詩部会
会場横浜美術館レクチャーホール
定員220名(事前申込不要、先着順、当日12時より総合案内にて整理券配布)
参加費無料
主催原三溪市民研究会、横浜美術館

学芸員によるギャラリートーク(原三溪展)

日程 2019年7月26日(金)、8月12日(月・休)、8月16日(金)、8月17日(土)
時間2019年7月26日(金)、8月16日(金):18時30分~19時
2019年8月12日(月・休)、8月17日(土):14時~14時30分
会場企画展展示室
参加費無料(事前申込不要、当日有効の本展観覧券が必要)


抹茶茶碗創作 志野と黒織部にせまる

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《志野茶碗 銘 梅が香》桃山時代
五島美術館蔵 撮影:名鏡勝朗
※展示期間:7月13日~8月7日

■瀬戸 毅己(陶芸家)

原三溪は、多くの美術品をコレクションする一方、茶人でもあり、抹茶茶碗をはじめとした、茶道具の名品を数多く所蔵していました。三溪園では、現在も多くの茶会が開催されています。今回は、展覧会の作品鑑賞で原三溪の愛した茶碗を知ると同時に、アトリエで、2種類の抹茶茶碗作りの体験をとおして、その素材や技法など、相違や魅力にせまり、考察します。初めての方もご参加ください。
日程[30] 2019年8月3日(土)、4日(日)、18日(日)、9月1日(日)【全4回】
時間初回 13時30分~16時30分、
2~4回目 14時~16時 
定員15名
参加費15,000円 ※材料費・焼成費含む
申込方法(1)申込みフォーム
(2)往復はがき
申込締切 2019年7月16日(火)受付終了
瀬戸 毅己(せと たけみ)

1958年 神奈川県生まれ。'81年 東京造形大学彫刻科卒業。'82年 愛知県立窯業訓練校修業*志野の研究開始。'92~2005年 戸板女子短期大学講師*黄瀬戸の研究開始。個展'96~'03年 藤沢LNOFS(雀庵)*青磁、天目の研究開始。'04年~京王百貨店新宿店、'09~横浜高島屋、'18年 しぶや黒田陶苑。'02年 日本経済新聞、炎芸術No.81、131天目掲載。'07年 朝日新聞に曜変天目掲載。'18年 別冊 炎芸術「てのひらの宇宙 天目」掲載。現在、東洋陶磁学会会員。

日本画の材料と技法にふれる

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■藤井 聡子(日本画家)

原三溪は、今日では国宝や重要文化財に指定される美術品を蒐集し、またパトロンとして日本美術院の若き画家達を支援しました。この講座では、鑑賞と創作体験を通して、三溪旧蔵品にみる日本画の魅力をご紹介します。体験では、講師が用意する下図をもとに、実際に日本画の絵具や筆を使って小さな作品を描いてみましょう。知っているようで知らない日本の伝統絵画の奥深い表現や技法に触れながら、三溪の美意識に迫ります。
日程 [31] 2019年8月24日(土)【全1回】
時間10時30分~15時30分(昼休含む)
定員
16名
参加費3,800円 ※材料費含む
申込方法(1)申込みフォーム
(2)往復はがき
申込締切2019年7月29日(月)受付終了
藤井 聡子(ふじい さとこ)

1974年 長野県生まれ。'97年 女子美術大学日本画専攻卒業。'99年 東京藝術大学大学院保存修復日本画修士課程修了。2002年 同大学院後期博士課程修了博士学位(文化財)を取得。'06年 第12回松伯美術館花鳥画展 優秀賞、'11年 再興第96回院展 奨励賞、'12年 春の院展 奨励賞など受賞多数。個展やグループ展でも作品を発表。現在、日本美術院 院友。慶應義塾大学・女子美術大学・京都造形大学 非常勤講師。

原三溪市民研究会との連携事業 展示「もっと知ろう!原三溪 ―原三溪市民研究会10年の足跡―」

実業家、文化人としての両面から、三溪の全体像に迫るパネル展示です。

会期2019年8月3日(土)~9月1日(日)
開催時間11時~16時
休館日木曜日
会場横浜美術館アートギャラリー1
観覧料無料
主催原三溪市民研究会、横浜美術館

原三溪で横浜街歩き ゆかりの地と美術を訪ねて

横浜美術館では「原三溪の美術 伝説の大コレクション」展を開催します。このプレイベントとして、原三溪ゆかりの横浜の地と美術作品をご紹介する街歩きをおこないます。馬車道から日本大通り、山下公園への横浜らしい風景を楽しみながら、原三溪の生涯と、三溪が愛した美術作品について理解を深めましょう。原三溪市民研究会と横浜美術館ボランティア(教育プロジェクト)のメンバーが皆様をご案内します。

日程 2019年6月21日(金)
2019年6月23日(日)
※両日とも同内容。いずれかを選んでお申込みください。
※荒天中止(中止の場合は、参加が決定した方に個別にご連絡します)
時間いずれも10時30分~12時10分
コース
みなとみらい線馬車道駅~日本大通り~山下公園
※約2kmほどの街歩きです。歩きやすい靴でご参加ください。
案内
 原三溪市民研究会、横浜美術館ボランティア(当館職員同行)
定員各回10名(要事前申込み、応募多数の場合は抽選)
参加費無料(当館負担によりイベント保険に加入)
申込方法下記申込フォームよりお申込みください。
受付期間 2019年5月25日(土) 10時から
     2019年6月3日(月)
申込フォーム
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                           写真:加藤 健

特別資料展示:『三溪画集』『余技』『三溪集』 ―――原三溪自らの編著作物(原三溪展)

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出品資料の一部、参考図

開館30周年の本年に、原三溪の生誕150年、没後80年の節目に合わせるように「原三溪の美術 伝説の大コレクション」展の開催が実現しました。横浜の生糸の豪商であった三溪は、美術品の収集家、茶人、美術家のパトロンであったばかりか、自ら絵画や漢詩を制作した優れた美術家でした。
そこで今回の特集展示では、三溪自らが編んだり、著したりした刊行物である3件を紹介します。
『三溪画集』は、三溪自身が制作した絵を集めた全6巻に及ぶ画集で、『余技』は、亡くなる前年の昭和13年に、自ら収集したコレクションから三溪自身が選定した41図を掲載した作品集です。また『三溪集』は、三溪の漢詩と和歌を集めて編まれており、三溪の没後に娘の西郷春子の願いから、三溪の詩稿を交流のあった円覚寺の朝比奈宗源が整理し、十三回忌に寄せて刊行されました。
ぜひ、展覧会と合わせてご覧ください。(※展覧会には、別途観覧料が必要です。)

会期2019年7月12日(金)~9月18日(水)(予定)
開催時間10時~18時
会場横浜美術館 美術情報センター
休室日木曜日
入場料無料

横浜美術館「原三溪の美術」展 × 横浜雙葉中学高等学校 茶道部 呈茶席 (原三溪展)

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横浜雙葉中学高等学校 茶道部 稽古風景

原三溪は自由闊達な茶の境地を拓いた数寄者としても知られ、自邸の本牧・三溪園を舞台に数々の伝説的な茶会を催しました。
本展ではこの機会に、三溪のこよなく愛した「茶の湯」に親しんでいただきたいと横浜雙葉中学高等学校茶道部の協力を得て、美術館グランドギャラリーにて呈茶席を設けます。当日は、三溪園オリジナルの餡入り落雁を添えて、日々稽古に励む横浜雙葉中学高等学校のみなさんが一服差し上げます。
名品をご覧になったあとは、茶人・原三溪に想いを馳せながら、一服をお楽しみください。
日程2019年8月10日(土)
時間11時~16時 ※呈茶券配布終了次第終了。
会場横浜美術館グランドギャラリー
定員先着300名 ※グランドギャラリーにて呈茶券を配布します。
参加費無料
協力横浜雙葉中学高等学校 茶道部


新しくなった横浜美術館へようこそ新しくなった横浜美術館へようこそ

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