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昭和の気品、横浜の洋画家木下孝則展

展覧会概要

この展覧会は、大正末から昭和にかけて上品で軽妙な写実の画風を確立し、戦後、横浜市鶴見区に居をかまえ同地に没した洋画家・木下孝則(1894-1973)の画業を回顧するものです。
木下孝則は、大正末に二科会に初入選した後、エコール・ド・パリ全盛のフランスに洋画研究の目的で留学しました。当時のパロ画壇の影響のもと、マネやマチスといった画家の画風に学びながら初期の画業を展開し、帰国後は、二科会や春陽会を中心に、留学の成果を示すのびやかな写実画を発表しました。
木下孝則が画業の緒についた戦前期の洋画壇では、大正期に勃興した新興美術運動のあとをうけて、前衛的な傾向を示す様々な動向、たとえば、プロレタリア美術運動やシュルレアリスムが画壇を席巻していきました。木下孝則は、こうした戦前期の前衛とは常に一線を画し、自らの資質にかなう写実表現を追究すべく、昭和元年(1926)に「一九三○年協会」、昭和11年(1936)には「一水会」の創立に加わりました。戦後は、一水会と日展に、練達した技巧による写実画を示し、都会的な感性に根ざした気品のある作風を確立しました。
この展覧会では、木下孝則の代表的な作品約190点でその画業を回顧するとともに、一九三○年協会と一水会の創立会員の作品をあわせて展示し、穏健な写実表現に根ざした日本洋画の一側面をご覧いただきます。

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