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イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展

概要

石や金属の彫刻をはじめ、家具・照明器具から公園まで、私たちの心をなごませたり、ワクワクさせたりする大小さまざまなものをつくったイサム・ノグチ(1904-1988)。日本人の父と米国人の母の間に生まれたノグチは、国籍や民族のちがいを超えた、人類の精神にとって根本的なものを突き止め、それを現代に生かす造形を手がけました。

こうしたスケールの大きいノグチの仕事を、この展覧会では「世界とつながる彫刻」と名づけました。ノグチは一貫して「自分は彫刻家だ」と語っていました。彫刻は、家具にも照明にも公園にもなることができるし、だからこそ彫刻家は社会に大きく貢献できると確信していたのです。

携帯電話やさまざまなデジタル・メディアが普及した今日、私たちは情報のやりとりには事欠かなくなりました。しかしその一方で、人びとが心から連帯し共感しあう機会や場は限られています。ばらばらになった人びとが再び集う場をつくること、宇宙的視点から世界の真の姿について共通の理解をうながすこと。ノグチはそうした芸術の課題に早くから気づき、生涯これに取り組んだのです。展覧会の出品作計72点は「顔」、「神話・民族」、「コミュニティーのために」、「太陽」の四つのキーワードによって分類され、ノグチのイメージが鮮やかに立ち現れるように展示されます。モダンダンスの先駆者、マーサ・グラハムのためのオリジナル舞台セット《暗い牧場》(1946年)を、初演当時の映像とともに日本で初めて展示します。

基本情報

会期
2006年4月15日(土)~6月25日(日)
主催
「イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展」実行委員会、横浜美術館(横浜市芸術文化振興財団)、NHK横浜放送局、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
特別協力
The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, NYC、
財団法人イサム・ノグチ日本財団、イサム・ノグチ庭園美術館
後援
横浜市
助成
財団法人地域創造
協力
日本航空、京浜急行電鉄、相模鉄道、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、横浜市ケーブルテレビ協議会、FMヨコハマ、hhstyle.com

展覧会図録

 

『イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展』 横浜美術館、2006年

 

  • 公園とプレイグラウンドをめぐって揺れ動く意志:イサム・ノグチのランドスケープ・デザイン/ボニー・リッチラック
  • イリュージョンの彫刻家イサム・ノグチ/中村 尚明(横浜美術館学芸員)
  • イサム・ノグチの芸術のなかで神話・儀式が意味するもの/占部 敏子(滋賀県立近代美術館学芸員)
  • イサム・ノグチ—水と光と石と/毛利 直子(高松市美術館学芸員)

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