第8回横浜トリエンナーレ

「野草:いま、ここで生きてる」

概要

横浜トリエンナーレは、横浜市で3年に一度開催する現代アートの国際展です。これまで、国際的に活躍するアーティストの作品を展示するほか、新進のアーティストも広く紹介し、世界最新の現代アートの動向を提示してきました。
2001年に第1回展を開催して以来回を重ね、世界の情勢が目まぐるしく変化する時代の中で、世界と日本、社会と個人の関係を見つめ、アートの社会的な存在意義をより多角的な視点で問い直してきました。

横浜トリエンナーレは、ミッションの一つに「現代アートの良質な入門編となること」を掲げています。第8回展のテーマは、「野草:いま、ここで生きてる」です。北京を拠点に活躍するアーティスティック・ディレクター(AD)、リウ・ディン(劉鼎)とキャロル・インホワ・ルー (盧迎華) が企画する展覧会を中心として、多くの方が楽しめるさまざまなプログラムを展開します。

ADの二人は「野草」の言葉を、日本にゆかりの深い中国の小説家、魯迅(ろじん)の詩集『野草』(1927年刊行)からとりました。約100年前、時代の波に翻弄(ほんろう)された魯迅は、絶望の中に小さな希望を見出す自らの生き方を、もろくて無防備で、しかし同時にたくましく生き延びる力を持つ野の草にたとえました。
コロナ禍や戦争、環境破壊や経済格差、そしてインターネット上にあふれるフェイクニュースや自己責任論――わたしたちの日々の暮らしもまた、数々のむずかしさを抱えています。展覧会は、魯迅の時代を出発点に、東西冷戦の終結など、今日の息苦しさを生む原因となったいくつかの歴史的なできごとをたどります。これらを手がかりに、世界中から集まる現代アーティストたちの作品を通して、今ここにあるわたしたちの生き方をふり返り、その先にきっとある希望をみなさんとともに見出したいと考えます。

基本情報

会期
2024年3月15日(金)~6月9日(日)
休場日
毎週木曜日(4月4日、5月2日、6月6日を除く)
開場時間
10時~18時
会場
横浜美術館(横浜市西区みなとみらい3-4-1)
旧第一銀行横浜支店(横浜市中区本町6-50-1)
BankART KAIKO(横浜市中区北仲通5-57-2 KITANAKA BRICK & WHITE 1F)
主催
横浜市、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、 NHK、朝日新聞社、
横浜トリエンナーレ組織委員会

 

 

アーティスティック・ディレクター

左:リウ・ディン
右:キャロル・インホワ・ルー
撮影:大野隆介

リウ・ディン[劉鼎]、キャロル・インホワ・ルー[盧迎華]

リウ・ディンとキャロル・インホワ・ルーは、アーティスト(リウ)と美術史家(ルー)の二人組です。2007年より共同キュレーションを開始し、北京を拠点に、ヴェネチア、光州、イスタンブール、釜山など、世界の国際展で活躍しています。
変化の激しいこの時代にあって、二人は、時に個人の小さな営みに目を向け、また時に歴史の転換点を振り返って、そこに今日を生きるための知恵を見出します。東洋の思想からグローバル化が加速する21世紀の暮らしまで、時代や地域を超えて、二人はアイデアを探し求めます。
国際的に活躍するお二人と共に、人と文化が行き交う港町ならではの、世界へと開かれたトリエンナーレを目指します。

個人情報の取り扱いについて

本ウェブサイトでは、お客様のウェブ体験を向上させるためのアクセス分析及び、アクセス履歴に基づく広告配信等の目的でクッキーを使用します。これ以降ページを遷移した場合、上記の目的のためにクッキーを使用することに同意いただいたものとみなします。個人情報の取扱いについては、プライバシーポリシーをご参照ください。

同意する