《KAIROS/カイロス》より、2021-2025年、ビデオ
リニューアルオープン記念
オンライン作品
1989年の開館以来はじめてとなる約3年にわたる大規模改修を経て、生まれ変わった横浜美術館。この大きな節目に変化した建物を記憶にとどめるため、アーティスト・コレクティヴSIDE COREとともに改修のはじまった2021年から2025年まで360度カメラで撮影してきました。
ギリシャ語で「時」を意味する「KAIROS(カイロス)」と題されたこの映像には、改修前後の内部空間や、美術館の引っ越しの様子など、工事囲いに閉ざされ、眠る美術館の舞台裏が記録されています。SIDE COREは、覆い隠される建物の中に、多国籍なアーティスト集団TOKYO ZOMBIEやミュージシャンのコムアイ、アーティストの森山泰地、菊地良太らを招き入れました。3年間にわたり変わりゆく建築とたわむれ、そこへの介入をこころみる彼らは、改修の経過に伴いそれぞれのライフステージでも変化を経験しました。彼らは、休館中に流れた時の移ろいを知らせる導き手として登場します。
SIDE COREにとってはじめての360度動画によるこの作品は、アーティストならではの新鮮な視点で美術館の変貌を伝えてくれることでしょう。限定公開の期間中に、ぜひオンライン上でお楽しみください。
《KAIROS/カイロス》より、2021-2025年、ビデオ
《KAIROS/カイロス》より、2021-2025年、ビデオ
2012年より活動を開始、東京都を拠点に活動。
メンバーは高須咲恵、松下徹、西広太志。映像ディレクターは播本和宜。
個人がいかに都市や公共空間のなかでメッセージを発するかという問いのもと、ストリートカルチャーの思想や歴史などを参照し制作する。ときに他ジャンルの表現者を交えたプロジェクトとして、 都市の死角や隙間となる場所で多彩な作品を展開。近年には、個展「SIDE CORE展|コンクリート・プラネット」(ワタリウム美術館+屋外、2024)開催、第8回横浜トリエンナーレ「野草:いま、ここで生きてる」(横浜美術館ほか、2024)参加。