ページトップ

横浜美術館開館30周年記念 生誕150年・没後80年記念

原三溪の美術 伝説の大コレクション

概要

原三溪(はら・さんけい)は、横浜において生糸貿易や製糸業などで財をなした実業家です。明治初年に生まれ、昭和戦前期にいたる近代日本の黎明・発展期に経済界を牽引しました。

一方で三溪は、独自の歴史観にもとづき古美術品を精力的に収集したコレクターであり、自由闊達(かったつ)な茶の境地を拓いた数寄者(すきしゃ)、古建築を移築して三溪園を作庭・無料公開して自らも書画・漢詩をよくしたアーティスト、そして、同時代の有望な美術家を積極的に支援し育んだパトロンでもありました。三溪のこうした文化的な営みは、財界人としての活動や人的交流、社会貢献活動家(フィランソロピスト)としての無私の精神にもとづきつつ、近代日本における美術界・美術市場の確立の過程と軌を一にしながら展開したと言えるでしょう。

本展は、原三溪の四つの側面、すなわち「コレクター」「茶人」「アーティスト」「パトロン」としての業績に焦点を当てます。それらの相互関連を時代背景も視野に入れて探りながら、今日、国宝や重要文化財に指定される名品30件以上を含む三溪旧蔵の美術品や茶道具約150件と、関連資料を展観することによって、原三溪の文化人としての全体像を描きだします。三溪自身も一堂に観ることが適わなかった旧蔵の名品を、過去最大規模で展観する貴重な機会となります。

* 一部、展示期間が限定される作品がございます。

基本情報

会期
2019年7月13日(土)~9月1日(日)
主催
横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)、日本経済新聞社
特別協力
公益財団法人三溪園保勝会、大和文華館、原三溪市民研究会
協力
あいおいニッセイ同和損保、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社

展覧会図録

 

『原三溪の美術 伝説の大コレクション』 求龍堂、2019年

 

  • 大和文華館の原三溪コレクション/古川 攝一(大和文華館学芸員)
  • 原三溪と古筆/名児耶 明(古筆研究家)
  • 原三溪旧蔵の茶道具/水田 至摩子(畠山記念館学芸課長)
  • 三溪の芸術性—庭園・建築・美術—/北泉 剛史(三溪園保勝会学芸員)
  • 原三溪の建築—歴史的建造物の価値再生という視点から—/大野 敏(横浜国立大学都市科学部建築学科教授)
  • 東京国立博物館の原三溪コレクション—近代日本画の購入経緯とその意義/松嶋 雅人(国立文化財機構 文化財活用センター企画担当課長 東京国立博物館学芸研究部調査研究課絵画・彫刻室)
  • 物我無二—原三溪の美術/柏木 智雄(横浜美術館副館長|主席学芸員)
  • 原三溪とチャールズ・ラング・フリーア—書簡に見る二人のコレクターの交流/内山 淳子(横浜美術館主任学芸員)
  • 三溪・原富太郎とフランス—原輸出店の欧文カレンダーをめぐって/猿渡 紀代子(三溪園保勝会副理事長|元横浜美術館学芸員)

新しくなった横浜美術館へようこそ新しくなった横浜美術館へようこそ

個人情報の取り扱いについて

本ウェブサイトでは、お客様のウェブ体験を向上させるためのアクセス分析及び、アクセス履歴に基づく広告配信等の目的でクッキーを使用します。これ以降ページを遷移した場合、上記の目的のためにクッキーを使用することに同意いただいたものとみなします。個人情報の取扱いについては、プライバシーポリシーをご参照ください。

同意する