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森村泰昌―美の教室、静聴せよ

概要

名画の登場人物や女優に扮したセルフポートレート作品をはじめ、映画や演劇、パフォーマンスなど幅広い活動を展開する森村泰昌。横浜美術館では、1996年に国内初の大規模な個展「森村泰昌 美に至る病—女優になった私」を開催し、女優シリーズを紹介すると共に美術館の中に映画館を出現させました。同展から11年を経て、本展では美術館を教室に変え、フェルメール、セザンヌ、ゴッホ、ゴヤといった西洋美術史上の名画に扮する「美術史シリーズの作品に焦点をあてて、初期から現在にいたる約80点を、まるで学校で授業を行っているかのように紹介します。

本展は、ホームルームにはじまり、1時間目から6時間目まで、モリムラ先生による授業(無料音声ガイド)として展開します。さまざまな「美=Bi[bi:]」について学んだ後は、最後のセクション「放課後:ミシマ・ルーム」で、一転、三島由紀夫と三島の美学を具現化したアポロンの姿になった森村泰昌に出会います。そこで私たちは、次代へ受け継がれるべき日本の美術について、森村からのメッセージを強く心に刻み込まれることでしょう。併せて会期中には、ホームルームから放課後まで、展覧会に呼応するように関連事業(授業)を開催し、その最後を飾る「放課後の上映会」では、最新作を含むパフォーマンス映像を特別上映いたします。「美の教室」での1日の授業は、美術の歴史を学ぶことができるだけでなく、森村作品における〈自画像〉〈ものまね〉〈笑い〉といったテーマに触れ、美術や教育のあり方について、あらためて考える機会となるでしょう。

基本情報

会期
2007年7月17日(火)~9月17日(月・祝)
主催
横浜美術館(横浜市芸術文化振興財団)、朝日新聞社
後援
横浜市市民活力推進局
協賛
資生堂
協力
一色事務所、Ufer! Art Documentary、MEM INC.,、cozfish、シュウゴアーツ、3DデジタルサービスOURA(小浦石油株式会社)、浜松ホトニクス株式会社、ミタテ工房、理論社、鰐虎工房、京浜急行電鉄、相模鉄道、みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、横浜市ケーブルテレビ協議会、FMヨコハマ

展覧会図録

 

『森村泰昌—美の教室、静聴せよ』 理論社、2007年

 

  • 反美術、反美術教育としての「美の教室」/坂本 顕子(熊本市現代美術館学芸員)
  • 森村泰昌は存在するのか?/木村 絵理子(横浜美術館学芸員)

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