横浜美術館 横浜美術館コレクション展 2004年11月24日(水)-2005年3月23日(水) Yokohama Museum of Art  Museum Collection 3  November 24(Wed) , 2004- March 23(Wed), 2005
コレクション展について Museum Collection
日本画における幻想的な風景 Fantastic Scenes in Modern Nihonga Painting
現代ガラスの不思議な形 Fantastic Forms in the Contemporary Glass
変容するイメージ−シュルレアリスムの絵画と彫刻 Metamorphosis of Images:Paintings and Sculpture of Surrealism
版画のなかの幻想的な世界 Visionary World in Prints
シュルレアリスムと写真−実験的な技法と表現 Surrealism and Photography: Innovative Technique and Expression
コレクション展関連事業
今後の予定
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変容するイメージ−シュルレアリスムの絵画と彫刻 Metamorphosis of Images: Paintings and Sculpture of Surrealism

 1924年のアンドレ・ブルトンの宣言に始まる「シュルレアリスム」は、人間のイマジネーションを理性の鎖から解き放つことを謳った芸術運動です。既存の秩序を覆し、新しい世界の創出を目指す運動の趣旨は、社会思想にも影響を与えながら、ヨーロッパを中心に世界的な広がりをみせました。
 シュルレアリストたちにとって、世界は目に映ったままの姿にとどまりません。その豊かな想像力は、ひとつの事物から他のイメージを次々と紡ぎだし、奇抜ともいえるイメージの変容を可能にしていきます。
 木や石に紙をのせて鉛筆で模様をこすりだす「フロッタージュ」や、液状の絵具に紙やガラスを押し当ててできる形象を利用する「デカルコマニー」といった表現方法は、偶然性によってそれまでにないようなイメージを生みだす恰好の手段となりました。フロッタージュを油彩に応用したエルンストの《毛皮のマント》では、こすりだされた模様が巧みに鳥の羽毛におきかえられています。ドミンゲスの《無題―デカルコマニー》では、不定形のかたちは人間の巨大な頭部に変じています。
 サルバドール・ダリは、雲たちこめる空を飛ぶ鳥と女性の上半身を、ダブル・イメージによって描きだしました。広大な風景と人物とが入れ替わり立ち替わり迫ってくる作品は、変容を繰返すダイナミックな「幻想的風景」を実現しています。
サルバドール・ダリ《幻想的風景―暁、英雄的昼、夕暮れ》
サルバドール・ダリ《幻想的風景―暁、英雄的昼、夕暮》 Salvador DALI  Fantastic Landscape: Dawn, Heroic Noon, Evening  1942年 ©VEGAP,Madrid&SPAD,Tokyo,2004

※本図版の掲載期間は、2005年3月23日(水)までです。


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