2019年に開館30周年を迎える横浜美術館では、全展示室を使って当館のコレクションを紹介する展覧会「Meet the Collection -アートと人と、美術館」を開催します。
本展では、「LIFE:生命のいとなみ」「WORLD:世界のかたち」の2部構成、全7章のもと、当館の1万2千点を超えるバラエティ豊かなコレクションのなかから、絵画、彫刻、版画、写真、映像、工芸など400点を超える作品を展示します。また、4人のアーティスト[束芋(たばいも)、淺井裕介(あさい・ゆうすけ)、今津景(いまづ・けい)、菅木志雄(すが・きしお)]をゲストとして招き、彼らの作品を当館に収蔵された多様な作品と同じ空間に並べ、作品同士の出会いの場を創出します。
くしくも会期中に、平成というひとつの時代が幕を閉じます。平成元年に開館した当館は、文字通り平成の30年間と軌を一にして、作品の収集活動を基盤としながら、アートを通じた無数の出会いを生みだしてきました。個性溢れる作品たち、それをとりまくアーティストや来館者、それらを結びつけて豊かな関係を育む、磁場としての美術館―。横浜美術館にとっての大きな節目となる年に、コレクションとの出会い(=Meet the Collection)の場としての美術館の役割と可能性を見つめなおします。
当館を代表する名品をはじめ、横浜美術館コレクションを300点以上、まとめてご覧いただく絶好の機会です。
幅広い時代、地域、分野にまたがる作品を、既存の美術史の文脈とは異なるテーマのもとで読み解き、アートの自由な見方を提案します。
学芸員とアーティストとの協働による展示構成、アーティストと市民とのコラボレーションによる作品制作といったさまざまな仕掛けによって、アートと人、人と人とを無数の線でつなぎ、「出会いの場」としての美術館のありかたを提示します。
横浜美術館グランドギャラリーにて、ゲスト・アーティストのひとりである画家・淺井裕介と市民による共同制作を行います。
横浜をはじめ各地の土を原料にした泥絵具を用いて、参加者全員で動植物のイメージを描きます。その絵は淺井によって再構成されたのち、グランドギャラリーに展示されます。
開館30周年の節目にあたり、会場内に横浜美術館の年表を掲出し、当館の活動のあゆみを平成の時代背景とともに振り返ります。
横浜美術館との出会いにまつわるメッセージを来館者にお寄せいただき、会場内に共有の場を創ります。