第二章:大正から昭和-木版画の復活

明治後期、石版印刷の普及により一時は廃れた木版画ですが、この時代にはその表現力に着目する作家たちが現れました。 自画・自刻・自摺による芸術表現を目指した「創作版画」、来日した外国人浮世絵師たちの活動、そして版元・渡邊庄三郎による「大正新版画」。さらに竹久夢二(たけひさゆめじ)や川上澄生(すみお)は木版による雑誌の表紙や挿絵、便箋や千代紙などのデザインを積極的に手掛けました。

【出品作家:竹久夢二(たけひさゆめじ)恩地孝四郎(おんちこうしろう)、へレン・ハイド、川瀬巴水(はすい)、橋口五葉(ごよう) など】

橋口五葉《髪梳ける女》

橋口五葉《髪梳ける女》 
1920年(大正9) 
多色木版 44.0×32.6cm 
横浜美術館蔵

恩地孝四郎《ダイビング》

恩地孝四郎《ダイビング》 
1936年(昭和11) 
多色木版 47.0×29.2cm 
横浜美術館蔵(北岡文雄氏寄贈)

川瀬巴水《「東京十二題」春のあたご山》

川瀬巴水《「東京十二題」春のあたご山》
1921年(大正10) 
多色木版 36.5×24.3cm
横浜美術館蔵

竹久夢二《千代紙 大椿(みなとや版)》

竹久夢二《千代紙 大椿(みなとや版)》 
大正から昭和初期 
京都国立近代美術館(川西英コレクション)蔵