第一章:幕末・明治-生活を彩る木版画

幕末から明治にかけての様々な木版表現をご紹介します。 江戸の伝統を引き継ぐ浮世絵版画、そして洋風表現を取り入れた新しい木版画が流行したこの時期、木版は人々の生活の身近にありました。千代紙やうちわ、引き札、のし袋といった暮らしを彩る印刷物もまた、「庶民の芸術」たる木版表現の真骨頂といえるでしょう。

【出品作家:歌川国芳、月岡芳年(よしとし) 、小林清親(きよちか) 千代紙やうちわ絵 など】

歌川豊国(三代)《御意に叶ひ大入りを鳥尽みやこどり猿島惣太》

歌川豊国(三代)
御意(ぎょい)に叶ひ大入りを鳥尽(とりづくし) みやこどり猿島惣太》
1860年(万延元) 
多色木版 37.5×25.5cm 
横浜美術館蔵(飯島昌子氏寄贈)

歌川(梅堂)国政

歌川(梅堂(ばいどう)国政(くにまさ)(明治20)
多色木版 73.3×49.8cm
横浜美術館蔵(小島豊氏寄贈[小島烏水旧蔵])

小林清親《東京新大橋雨中図》

小林清親《東京新大橋雨中図》 
1876年(明治9) 多色木版 21.5×33.2cm
横浜美術館蔵(加藤栄一氏寄贈)

月岡芳年《風俗三十二相 けむさう 享和年間内室之風俗》

月岡(大蘇)芳年
《風俗三十二相 けむさう 享和年間内室之風俗》
1888年(明治21) 多色木版
37.4×25.2cm 横浜美術館蔵(加藤栄一氏寄贈)