前期:2013年12月7日(土曜)〜 2014年1月8日(水曜)
後期:2013年1月10日(金曜)〜 2014年2月11日(火曜・祝日)
※会期中、前期展示替えのほか、展示期間限定の作品があります。
作品リスト(展示替え予定入り)はこちら
下村観山[明治6年(1873)〜昭和5年(1930)]は、紀州徳川家に代々仕える能楽師の家に生まれました。幼い頃から狩野芳崖や橋本雅邦に師事して狩野派の描法を身につけ、明治22年(1889)に東京美術学校に第1期生として入学し、同期の横山大観や1年後輩の菱田春草らとともに、校長の岡倉天心の薫陶を受けました。卒業後は同校の助教授となりますが、天心を排斥する美術学校騒動を機に辞職、日本美術院の創立に参画し、その後は日本美術院を代表する画家の一人として、新しい絵画の創造に力を尽くしたことで知られます。大正2年(1913)には実業家・原三溪の招きにより、横浜の本牧に終の棲家となる居を構えた、横浜ゆかりの画家でもあります。
狩野派の厳格な様式に基礎を置きながら、やまと絵の流麗な線描と色彩を熱心に研究し、さらにイギリス留学および欧州巡見による西洋画研究の成果を加味し、気品ある独自の穏やかな画風を確立した観山。本展では生誕140年を記念し、十代の狩野派修行期から、円熟した画技を示した再興日本美術院時代まで、代表作を含む作品・資料約150件(展示替えあり)により、画業の全容をご紹介します。
≪蒙古襲来図≫ 明治28年(1895) 絹本着色、軸 159.0×233.5cm
東京大学 大学院総合文化研究科・教養学部 駒場博物館蔵
展示期間:前期
≪木の間の秋≫ 明治40年(1907) 紙本着色、二曲屏風一双 各169.5×170.0㎝ 東京国立近代美術館蔵
展示期間:後期