リニューアルオープンまで1年。蔵屋館長からのメッセージ

2023年03月15日
横浜美術館のいまと、ほんの少し先

横浜美術館はいま、大規模改修工事のため、1989年に開館してから初めての長いお休みをいただいています。
2024年3月活動再開に向け、現在すべての職員が力いっぱい準備を進めています。

たとえ休館中であっても、アートとともにある場作りを中断しないよう、いまもわたしたちはさまざまな事業を展開しています。
たとえば、仮拠点で開催する「やどかりプログラム」、および市内18区で開催の「横浜[出前]美術館」では、バラエティ豊かなワークショップやレクチャーを実施しています。
「New Artist Picks: Wall Project」では、美術館の工事用仮囲いを舞台に、村上早(2022年3月-11月)、浦川大志(2022年11月-2023年5月*予定)の2名の若手作家の意欲作をご紹介してきました。
郡山市立美術館で開催した「横浜美術館所蔵 日本美術院の作家たち展」(2022年4月-6月)では、当館を代表する日本画を一堂に展示しました。
また、野村総合研究所の協力をいただき共同開発したアプリは、コレクション作品をじっくりご覧いただく楽しいアプリです。

こうした事業と並行して、わたしたちは、新しい横浜美術館はどんな姿であるべきかを懸命に考えています。新しいものを受け入れることでお互いを認め合う場、アートを通じて誰もが自分らしくいられる場、そんな場所に美術館をしていきたいと考えています。

活動再開まであと1年あまり。30年以上培ってきた個性の上に立ち、新しい笑顔でみなさまをお迎えする。そんな春の日を夢見て、わたしたちは今日も仕事に取り組んでいます。

2023年3月15日
横浜美術館
館長 蔵屋 美香

リニューアルオープンまで1年