駒井哲郎―煌(きら)めく紙上の宇宙

*

駒井哲郎《題名不詳 》1971年頃 世田谷美術館(福原義春コレクション) ©Yoshiko Komai 2018/JAA1800116

展覧会公式サイトはこちら

展覧会概要

日本における現代銅版画の先駆者(パイオニア)である駒井哲郎(1920-1976)は、深淵な詩的世界が刻まれた版画により、国内外で高く評価されてきました。黒いインクと白い紙の豊かな表情のなかに立ち上がる、夢と狂気のあわいを彷徨う駒井の宇宙。それは、デジタル時代の今こそ観る者を魅了します。

駒井は銅版画を追求した一方、詩人や音楽家と交流し、総合芸術グループ「実験工房」での活動や詩画集の出版などで、文学や音楽との領域横断的な表現を試みました。またルドンをはじめ西洋画家たちへの敬愛も、駒井の芸術観の形成に深く関わっています。

本展では、初期から晩年までの駒井作品の展開を縦糸に、芸術家たちとの交流や影響関係を横糸とすることで、多面的な駒井の姿を捉えなおし、その作品の新たな魅力に迫ります。色彩家としての知られざる一面も、福原義春氏コレクション(世田谷美術館蔵)を核とした色鮮やかなカラーモノタイプ(1点摺りの版画)によってご紹介します。駒井の版画作品や詩画集など約210点とともに、関連作家作品約80点を展示し、さまざまなジャンルとの有機的な繋がりにより紡ぎ出された、豊穣な世界をご紹介します。 

主な関連作家

レンブラント・ハルメスソーン・ファン・レイン/ジェームス・マクニール・ホイッスラー/ オディロン・ルドン/パウル・クレー/マックス・エルンスト/ジョアン・ミロ/ 恩地孝四郎/長谷川潔/岡鹿之助/瀧口修造/安東次男/北代省三/粟津則雄/ 湯浅譲二/谷川俊太郎/大岡信/中林忠良ほか

駒井哲郎年譜

1920年(大正9)東京市日本橋区に生まれる。
1934年(昭和9)月刊誌『エッチング』第26号を通じ、初めて銅版画を知る。 
1942年(昭和17)東京美術学校を卒業。
1947年(昭和22)恩地孝四郎を中心とした版画研究会「一木会」の同人となる。
1950年(昭和25) 春陽会第27回展に出品し、春陽会賞受賞。岡鹿之助に激賞される。
1951年(昭和26) 第1回サンパウロ・ビエンナーレにて木版画家・斎藤清とともに受賞。
1952年(昭和27) 第2回白と黒国際版画展(ルガノ国際版画ビエンナーレ)にて、 棟方志功とともに受賞。
「実験工房」に参加。
1954~55年
(昭和29-30)
フランスへ留学し、銅版画家・長谷川潔を訪ねる。
1959年(昭和34) 東京藝術大学非常勤講師になる
1972年(昭和47) 東京藝術大学教授に就任。
1974年(昭和49) 解説執筆と編集をした『ルドン 素描と版画』(岩崎美術社)が刊行。
1976年(昭和51) 舌癌肺転移により死去。(享年56歳)

基本情報

会期2018年10月13日(土)~12月16日(日)
開館時間10時~18時
*11月23日(金・祝)は20時30分まで(入館は閉館の30分前まで)
休館日木曜日
主催横浜美術館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)、日本経済新聞社
助成芸術文化振興基金、公益財団法人 花王芸術・科学財団
協賛株式会社 資生堂
特別協力世田谷美術館
協力みなとみらい線、横浜ケーブルビジョン、FMヨコハマ、首都高速道路株式会社

観覧料

一般1,500円(前売 1,300円 / 団体 1,400円) 
大学・高校生900円(前売 700円 / 団体 800円)
中学生600円(前売 400円 / 団体 500円)
小学生以下無料
65歳以上1,400円(要証明書、美術館券売所でのみ対応)  

*()内は前売および有料20名以上の団体料金(団体券は美術館券売所でのみ販売、要事前予約)
*前売券は2018年7月13日(金)から10月12日(金)まで販売
*2018年11月3日(土・祝)は観覧無料
*毎週土曜日は高校生以下無料(要生徒手帳、学生証)
*障がい者手帳をお持ちの方と介護の方(1名)は無料
*観覧当日に限り本展の観覧券で「横浜美術館コレクション展」も観覧可

■チケット取扱い
横浜美術館(前売りはミュージアムショップ)
セブンチケット(セブン-イレブン店内マルチコピー機 もしくはウェブサイト)
イープラス(ファミリーマート店内Famiポート もしくはウェブサイト)
*便利な電子チケット「スマチケ」もご利用いただけます。

■駒井哲郎ポストカード付前売券
[対象]一般/大学・高校生/中学生の前売券
[特典]オリジナルポストカード(駒井哲郎)をプレゼント
[チケット取扱い]横浜美術館ミュージアムショップ 
[数量]先着200名

■特典つきグループチケット
[対象]一般/大学・高校生/中学生の前売・当日券の定価3名以上
[特典]横浜美術館特製ポストカード(非売品)を人数分プレゼント
[チケット取扱い]セブンチケット(セブン-イレブン店内マルチコピー機 もしくはウェブサイト)
*総合案内にて「引換券」と特典を引き換えてください。 

関連イベント

講演会「師・駒井哲郎の人と作品ー銅版とPas de deux(パ・ド・ドゥ)」(駒井哲郎展)

日程2018年10月13日(土)
時間14時~15時30分(13時30分開場)
講師中林忠良(銅版画家)
会場横浜美術館レクチャーホール
定員220名(事前申込、先着順)
参加費無料
申込方法以下の申込フォームより ※2018年9月1日(土)より申込受付開始
申込フォームはこちら

※お申込1名様につき1つのメールアドレスが必要です。
 同じメールアドレスで複数名のお申込はできませんのでご注意ください。

トークと詩の朗読「画(え)から言葉が生まれるとき」(駒井哲郎展)

日程2018年11月10日(土)
時間14時~15時30分(13時30分開場)
ゲスト文月悠光(詩人)
会場横浜美術館円形フォーラム
定員100名(当日有効の本展観覧券と整理券が必要)
参加費無料
参加方法当日12時より総合案内にて整理券を配布

学芸員によるギャラリートーク(駒井哲郎展)

日程2018年10月26日(金)、11月17日(土)、11月23日(金・祝)、12月1日(土)
時間2018年10月26日(金)、11月17日(土)、12月1日(土):14時~14時30分
2018年11月23日(金・祝):18時30分~19時
会場企画展展示室
参加費無料(事前申込不要、当日有効の本展観覧券が必要)

【「駒井哲郎―煌めく紙上の宇宙」展 関連ワークショップ】
親子講座 小さな銅版画 -モノタイプ版画に挑戦! 

開催中の駒井展でさまざまな作品を鑑賞したあとは、親子で小さな銅版画制作に挑戦しよう!
最後に「市民のアトリエ・版画室」で駒井さんが使っていたような大きなプレス機を動かしてみます。

※プレス機=版画を刷るための機械

日時      2018年11月23日(金・祝) 
時間1回目 10時15分〜12時30分
2回目 14時15分〜16時30分
※1回目と2回目は同じ内容です。必ずどちらかお選びください。 
対象小学校1~6年生と保護者
定員各回10組[1組3名まで](抽選)
参加費親子2名で2,000円(お一人追加で+500円)
申込方法
 申込フォーム
申込締切    2018年10月30日(火)
親子講座 小さな銅版画 -モノタイプ版画に挑戦! 


親子講座 小さな銅版画 -モノタイプ版画に挑戦! 

ワークショップ作品例


デモンストレーション&トーク「駒井哲郎 版に刻まれた世界」(駒井哲郎展)

駒井哲郎が遺した銅原版を特別にお借りして、直弟子の一人である渡辺達正氏が刷りの実演を行います。
また実演とあわせ、駒井作品の技法とその表現についてサンプルや資料をご覧いただきながら解説します。
協力:多摩美術大学美術館

日程2018年12月2日(日)
時間13時30分~16時
講師渡辺達正(銅版画家)
会場市民のアトリエ
対象12歳以上
定員30名(事前申込、抽選)
参加費2,000円
申込方法ウェブサイト申込フォーム、または往復はがき
※2018年9月1日(土)より申込受付開始
申込締切2018年11月2日(金)必着

銅版画創作体験「メゾチント」(駒井哲郎展)

ビロードのような深い黒の面となめらかなトーンの表現が特徴の銅版画技法“メゾチント”の制作を体験します。今回は、渡辺達正氏考案の自動目立て機で目立てした版を用い、スクレーパーやバニッシャーという道具で絵柄を削り出していきます。刷りの工程では、通常の紙への刷りとともに「石こう刷り」も行います。

*

制作の様子 

*

渡辺達正《星雲》メゾチント版の石こう刷り 4.5×7.0cm 2005年

日程2018年12月9日(日)、16日(日)*2回連続講座
時間10時30分~16時(昼休含む)
講師渡辺達正(銅版画家)
対象12歳以上
定員15名(事前申込、抽選)
参加費13,000円(材料費込)
申込方法ウェブサイト申込フォーム、または往復はがき
※2018 年9月1日(土)より申込受付開始
申込締切2018年11月10日(土)必着
渡辺達正(わたなべ たつまさ)
*

撮影:小山幸彦 
Photo : KOYAMA Sachihiko 2010

1947年 愛知県生まれ。1970年 多摩美術大学美術学部絵画科油画専攻卒業。在学中、駒井哲郎指導のもと銅版画制作を始める。卒業後、同大学に勤務し1997年 版画専攻教授に就任する。銅版画の多様な素材と技法を研究し、日本を代表する版画家の一人として様々な技法開発や版画教育に尽力している。現在、多摩美術大学名誉教授、春陽会会員、日本美術家連盟会員。