2019年度

テーマ作品

1.【日本画】  山村 耕花(1885-1942)《謡曲幻想 隅田川・田村》

歴史画や風俗画を得意とした山村耕花は、新版画運動の旗手としても活躍し、木版画による役者絵連作《梨園の華》などでも知られています。本作では能に取材し、右隻には子と引き離された悲しみから物狂いとなって舞う女(『隅田川』)を、左隻には清水寺を訪ねた僧の前に童子姿の霊となって現れる坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)(『田村』)を演じる、シテの立ち姿を描いています。春の宵に起きる二つの幻想的な物語の主人公を絵の中で出会わせたのは、演劇や舞台美術に関心の高かった耕花らしい創意でしょう。

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1930年 紙本着色、四曲屏風一双 172.0×302.8㎝

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2.【写真】米田 知子(1965年生まれ)《教室Ⅰ(遺体仮安置所をへて、 震災資料室として使われていた) 》
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©Yoneda Tomoko
2004年(2005年プリント)  発色現像方式印画 
104.2×123.2㎝  米田知子氏寄贈

写真家・米田知子は、歴史的記憶を抱えながらも、もはやその記憶を呼び起こすのが困難となった土地や事物に取材し、イメージと記憶の間に横たわるギャップを可視化します。本作は、米田の出身地である明石をも巻き込んだ阪神淡路大震災から10年の節目に、震災後の心のケアを目的に活動するボランティアグループ「とまと」の協力を得たフィールドワークを通じて制作されました。震災直後に撮影されたモノクロ写真と共に「震災から10年」と題したシリーズとして発表された中の1点です。
3.【日本洋画】田中 敦子(1932- 2005)《作品67E》
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©Kanayama Akira and Tanaka Atsuko Association
1967年  エナメル、カンヴァス  162.5×131.0cm

田中敦子は、戦後の前衛グループ具体美術協会に参加し、様々な色で彩色した電球と管球が明滅する《電気服》を全身に纏(まと)ったパフォーマンスなどで異彩を放ちました。本作は《電気服》の配電図を元にした絵画で、画面を埋め尽くす鮮烈な色の円と、円を繋ぎながら複雑に行き交う線は、電球と配線コードを表しています。田中は生涯にわたり同一モチーフの多様なヴァリエーションを描きつづけ、具象/抽象という枠組や時代の潮流を超えた絵画的イリュージョンを創出しました。
4.【工芸】プラブハカール・ナイクサタム(1929年生まれ)《気まぐれなささやき》
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1992年  綿・羊毛、ゴブラン織り
250.0×310.0cm
Courtesy of Mr. Prabhakar NAIK-SATAM, 2018

あらゆる方向へ広がる線と形、色彩の織りなすシンフォニー。まるで、気まぐれな風が、形の間を吹き抜けるかのようなイメージです。本作は、横浜美術館の3階回廊のために制作された5点のタピスリーのうちの一点。デザイン画の制作から色染め、織りまでを、作家自らが手がけています。故郷インドから1984年に日本に拠点を移したナイクサタム。自然との交感を創作の原点に、宇宙に対する深い思索に想を得た、独自の世界観が広がります。
5.【版画】アンリ・マティス(1869-1954)《顔をかたむけたナディア》
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1948年  アクアチント
43.4×34.8cm

ナディアが口元をほころばせて、ふっと首をかしげた瞬間を、今まさに目撃している、し続けている、そんな錯覚に陥るくらい生き生きとした作品。余白をたっぷり残してモチーフを左上に寄せた配置も、躍動感の源でしょう。ときにマティス78歳。あでやかな色彩のみでなく、自由闊達な線描と心憎いまでの画面構成についても、他の追随を許さない地平を拓いた画家の魔法が、黒一色の、わずか十筆程度の線でつくられた女性像に、満ちあふれています。
6.【彫刻】メダルド・ロッソ(1858-1928)《ユダヤの少年》
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1893年頃 蜜蝋、石膏
25.3×14.5×21.0cm

イタリア生まれのロッソは、ロダンと並んで19世紀末に近代彫刻の礎を築いた重要な彫刻家です。石膏に蜜蝋をかぶせる独特の技法で、薄暗がりにほのかな光で浮かび上がる人物の表情や仕草を捉える彼の彫刻は、変化に富んだ明暗を織りなすその地肌に特徴があります。この頭像も背面や肩は大胆に省略され、画家の関心は正面に集中しています。こうしたロッソの作品は印象派の絵画に譬(たと)えられることもありました。
7. 【西洋画】パウル・クレー(1879 -1940)《攻撃の物質、精神と象徴》
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1922年  水彩・油彩、紙
33.3×47.5cm

本作は、まず原画となるデッサンを描き、その裏面に油性インクを塗って、上から尖筆でデッサンをなぞり下の紙に転写する、「油彩転写」 というクレー独自の技法が用いられています。淡い色調の上に描かれた、人物を思わせる3つの形態。その原画デッサン(所在不明)への書き込みにより、3つの形態が左から「遂行」「意志」「象徴」を表わしていることがわかります。物質(遂行)から精神(意志)を経て象徴へと至る、クレーの造形プロセスの概念そのものが主題化された作品です。

参加者特典


ご支援期間中に以下の特典をご提供します。 

  1. 横浜美術館内および横浜美術館ウェブサイトにお名前を掲出します。(希望者のみ)

  2. 参加者1名につき1枚、会員番号および参加口数が記載されたフレンズカードを発行します。(本人のみ使用可)

  3. フレンズカードのご提示で、横浜美術館コレクション展に何度でもご入場いただけます。
    (参加口数と同等の人数で利用可。 例:2口参加→本人含め2名入場可)

  4. 横浜美術館の各企画展招待券を進呈します。
    (各展、参加口数と同等の枚数を進呈。 例:2口参加→各展2枚進呈)

  5. 横浜美術館コレクション展の会期ごとにコレクション・フレンズ参加者を対象とした特別イベント 「コレクション・フレンズ ギャラリートーク(学芸員の解説付き鑑賞会)」へご招待します。
    (参加口数と同等の人数で参加可。各回定員制。要事前申込。)

  6. ご支援期間中に2回(前期1回、後期1回)「コレクション・フレンズ レクチャー&交流会」へご招待します。
    (同伴2名まで参加可。各回定員制。要事前申込。)

  7. フレンズカードのご提示で、ミュージアム・カフェ「Café小倉山」のメニューを10%割引でご提供します。

  8. 3口以上ご参加の方には上記と併せて下記の特典もご提供します。

  9. 横浜美術館の各企画展オープニング内覧会へご招待します。(本人のみ)

  10. 横浜美術館の各企画展カタログを1冊進呈します。

参加方法

参加費1口 10,000円(消費税は対象外につき掛かりません。)
※複数口のご参加も承ります。
支援期間2019年4月1日~ 2020年3月31日
募集期間2018年12月1日~ 2019年11月30日
特典利用期間2019年4月1日~2020年3月31日
※2019年4月1日以降にご参加の場合は、受付完了日~2020年3月31日まで

以下のフォームからお申込みのうえ、後日郵送する郵便局の振込用紙にて、参加費をお支払いください。

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参加者芳名一覧

※2019年5月中旬に掲載予定


参加規約

お申し込みの前に、必ず「横浜美術館コレクション・フレンズ2019 規約」をお読みください。 
横浜美術館コレクション・フレンズ2019規約 [489KB]