[イベントレポート]市民のアトリエワークショップ「抽象彫刻の魅力『澄川喜一の世界』」(前半)/「澄川喜一 そりとむくり」展

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2020年2月23日(日・祝)に、講師として澄川喜一先生をお迎えし、「澄川喜一 そりとむくり」展関連イベント、ワークショップ「抽象彫刻の魅力『澄川喜一の世界』」を開催しました。その様子をご紹介します。

まずは、当館副館長・本展担当主席学芸員の柏木智雄より、澄川先生のご紹介と展覧会についてお話しました。

会場風景1.jpg

次に、澄川先生による「円空彫」の実演を行いました。
円空は江戸時代初期の天台宗の僧侶で、日本各地を巡りながら落ちている木や捨てられている木を使い、約12万体の仏像を彫ったとされています。円空の彫った仏像は「円空仏」と呼ばれ、今でも5,000体を超える仏像が残っています。

今回のワークショップは、1985年7月12日に放送されたNHK教育テレビ「日曜美術館『円空仏 漂泊の祈り』」において、澄川先生が平ノミやナタで大胆に刻む円空の彫法を再現実演した際に彫った仏像(「円空仏模刻」)に、再び刃を入れ「円空彫」の実演を行うものです。なお、ワークショップで使用した「円空仏模刻」は、いつもは資料として本展にて展示されています。今回は特別に展示ケースから出してワークショップを行いました。使用する道具もいつも澄川先生が使われているものをお持ちいただきました。

澄川先生によると円空仏は、大工が使う平ノミで彫られているそうです。
大工が使う平ノミは刃先が直角に平たく、彫刻家が使うノミは刃先が丸いと、道具の違いをわかりやすく解説していただきました。

道具解説2.PNG

また、「円空仏模刻」は、澄川先生がまだ若い頃に彫ったのもで、今の澄川先生から見ると、まだ木の使い方がわかっていないそうです。理由は、「木取りがダメ。木の皮がある方を表面に使っていない、木の裏の方(木の中面側)を彫っているから」と笑いながらおっしゃっていました。つまり、皮の方を彫り進めないといけなかったのに、この「円空仏模刻」は木の皮が仏像の背中側にあるのです。

実演3.PNG

澄川先生の実演が見られる貴重な機会となりました。

「澄川喜一 そりとむくり」特設サイト

[イベントレポート]ワークショップ「抽象彫刻の魅力『澄川喜一の世界』」(後半)へつづく

広報担当 梅澤のど佳