この展示は、2008年4月から2009年3月にかけて開かれた「横浜美術館塾─自画像/肖像画に学ぶアートの歴史」の講座内容を展覧会形式にまとめたものです。
同講座は、木下長宏[きのした・ながひろ]氏(美術史家)を講師に迎え、横浜美術館が収蔵する本物の作品を間近に囲みながら味わい、アートについて考えるもので、全12回にわたって行われました。今回の展示にあったては、木下氏が下記の10のセクションにまとめ直し、解説も担当されています。
- 1) ロシアと日本にみる近代肖像画の始まり─レーピンと渡辺幽香
- 2) 日本における近代肖像画の展開─五姓田芳柳、義松、幽香、岡田三郎助
- 3) 浮世絵にみる肖像画とその余韻─三代豊国、国周、芳年からP.ジャクレー、長谷川潔
- 4) 近代ヨーロッパの肖像画─セザンヌ、ヴラマンク、ピカソ
- 5) 近代日本洋画の肖像画と自画像─岸田劉生、河野通勢、村山槐多など
- 6) 現代日本画による肖像画─前田青邨
- 7) 現代美術と肖像画─D.ホックニー
- 8) 現代美術の自画像と肖像画─J.ダイン
- 9) 日本現代美術の自画像と肖像画─奈良美智と森村泰昌
- 10) 現代における自画像と肖像画の行方─A.ウォーホル