横浜美術館若手作家支援事業 百瀬文展 サンプルボイス

展覧会概要

The Recording

《The Recording》2013年
ヴィデオ・インスタレーション、13分39秒、作家蔵 

百瀬文(ももせ・あや)は1988年東京都生まれ。2013年に武蔵野美術大学大学院造形研究科油絵コースを修了したばかりの新進アーティストです。
修了制作として発表した、聴覚障がい者との声にまつわる対話で構成された《聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと》や、自身の二人の祖母に取材した《The Interview about grandmothers》など、百瀬は声と身体との関係に着目した映像作品を制作しています。
本展タイトルである「サンプルボイス」とは、アニメーションやゲーム等のソフトウェアの販売促進を目的とした、登場人物のセリフの一部を聴くことができる音声サンプルのことです。2次元のヴィジュアルとして提示されたキャラクターを性格づける声を聴くことで私たちはそのキャラクターの全貌をとらえることができます。しかし、これらの声を聴くとき、その向こう側に演者の身体の存在を感じることはほとんどありません。彼/彼女らの身体はどこへ行ったのか。私たちは誰の声をきいているのか。百瀬はこのような身体と声との関係を、現代社会に生きる我々の他者との関係に重ね合わせ、様々な設定により描きます。さらに、イメージと音声とのずれといった映像ならではの現象を意図的に組み込むことにより彼女は、鑑賞者の認識に揺さぶりをかけます。
本展では「声」や「音」により直接的にかかわる人物をテーマとした新作を含む3点を出品します。会期中には、過去に百瀬が制作した映像作品の上映会を行うほか、展覧会に先立ち、百瀬が継続して行っている観客参加型パフォーマンス《定点観測》を実施します。

百瀬文展「サンプルボイス」関連企画 上映会+ポストトーク 文字起こし PDF [714KB]    

基本情報

会期2014年3月8日(土)〜3月30日(日)
会場
横浜美術館アートギャラリー1
開室時間11時から18時(入場は17時45分まで)
休館日木曜日
観覧料無料

主催横浜美術館
後援横浜市
協力キヤノン株式会社
機材協力ARTISTS' GUILD

プロフィール

百瀬文
1988年 東京都生まれ、東京都在住
2013年 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了
【個展】
2012年 『なぞる人々』/新宿眼科画廊(東京)
2013年 『ホームビデオ』/国分寺switch point(東京)
【グループ展】
2009年 『とがびアートプロジェクト2009』/長野県千曲市立戸倉上山田中学校(長野)
2012年 『群馬青年ビエンナーレ2012』/群馬県立近代美術館(群馬)
2013年 『北加賀屋クロッシング2013 MOBILIS IN MOBILI -交錯する現在-』/コーポ北加賀屋(大阪)          『交感と交換』すすきのアートプロジェクト/第8桂和ビル(北海道)

関連イベント

上映会+ポストトーク

日時2014年3月21日(金・祝) 15時から16時30分まで(開場は14時45分)
会場横浜美術館レクチャーホール(定員240名)
出演百瀬文(本展出品作家)、倉石信乃(詩人、批評家、明治大学大学院理工学研究科教授)

※参加無料。事前予約不要。整理券の配布は行いません。当日直接会場にお越しください。
※ポストトーク時には手話通訳が入ります。

上映予定作品
《Calling and cooking》 2012年、5分35秒
《聞こえない木下さんに聞いたいくつかのこと》 2013年、25分30秒

倉石信乃(詩人、批評家、明治大学大学院理工学研究科教授)
1989年「ユリイカの新人」に選ばれ、以来詩作を発表、また美術・写真批評を手がける。1988-2007年横浜美術館学芸員として、ロバート・フランク展、菅木志雄展、中平卓馬展、李禹煥展などを担当。01年シアター・カンパニーARICA設立に参加、一貫してコンセプト・テクストを担当。著書に『反写真論』(1999年)、『スナップショット―写真の輝き』(2010年)など。

プレイベント:参加型パフォーマンス《定点観測》

日時2014年2月16日(日)
(1)13:30から(受付13:00から)  (2)15:30から(受付15:00から)
会場横浜美術館グランドギャラリー

※パフォーマンスの記録は展覧会会期中、横浜美術館Café小倉山にて展示予定です。