中谷ミチコ展|境界線のありか

展覧会概要

このたび、横浜美術館の新進作家支援プログラムの一環として、中谷ミチコの個展を開催します。
中谷ミチコは、2005年に多摩美術大学を卒業後、ドイツ東部のドレスデンに渡りました。以後ドイツで制作・発表を重ね、2010年にはVOCA展で奨励賞を受賞するなど国内でも高い評価を得ています。本展は、5年間のドイツ滞在を終えて昨秋帰国した中谷の、日本での本格的な創作活動の第一歩となるものです。帰国直後より横浜の黄金町エリアマネジメントセンターのスタジオに入居し、新作に取り組んできました。
中谷は、作品の原型となる粘土や、自身にとって不可欠な質感を備えているという石膏を用い、「在る事とない事のあいだ」そして「自分のからだの内と外の境界」をテーマに、作品を制作しています。中谷の作品は、静謐で、内省的な性質の色濃いものです。しかし、その制作の原動力となっているのは、自分という実体の「すべて」を掴み取りたいという強い欲求と、それを決して掴むことはできないというジレンマです。半立体の原型を石膏取りすることによって、「浮彫」ならぬ「沈彫」とも呼べる凹のかたちに変換し、それを透明樹脂で充填して「平面」に封じ込める手法、また、壁への直接のドローイングによってイメージを増殖させる手法は、いずれも、中谷が自分の内と外の境界線を探るための行為なのです。横浜での滞在制作から生み出された中谷ミチコの新作に、ご期待ください。

基本情報

会期2011年3月4日(金曜)から3月27日(日曜)
会場
横浜美術館アートギャラリー1
開室時間10時00分から17時00分
休館日木曜日  24日(木)は休館。金曜夜間開館はありません。
観覧料無料
主催横浜市 APEC・創造都市事業本部
協賛吉野石膏販売株式会社、株式会社アラタ・アートセンター
協力財団法人イセ文化基金、NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター、竹内化成株式会社、日新レジン株式会社、東京ロストサービスセールス株式会社、アサヒビール株式会社、アサヒ飲料株式会社

◆お知らせ:3/20(日)のアーティストトークおよびレセプションは中止といたします。
◆お知らせ:アーティストトークを3/27(日)に延期して行います。 16時00分-16時50分 展示室にて
トーク終了後、アーティストを交えた懇親会を行います。 17時00分-18時00分 横浜美術館cafe小倉山にて

黒くて黒くて深い森

≪黒くて黒くて深い森≫ 2011年 石膏・アクリル・墨・水彩 97x164x8.5cm 撮影:日高愛 出品作品

限りなくイメージに近い実在

≪限りなくイメージに近い実在≫ 2010年 石膏・透明樹脂・顔料 (右)138.0×56.0×10.0cm, (中)138.0×58.0×10.0cm,(左)138.0×59.0×10.0cm ドレスデン美術専門大学卒業制作展での展示風景(2010年) 参考掲載

そこにあるイメージ Ⅱ

≪そこにあるイメージ Ⅱ≫(部分) 2009年 石膏・透明樹脂・顔料 84.5×69×8cm 第一生命株式会社所蔵 撮影:日高愛 参考掲載

こことそこ

≪こことそこ≫ 2011年 石膏・樹脂・顔料 166x81.5x9.2cm 撮影:日高愛 出品作品