森田曠平展

展覧会概要

森田曠平は、1916年(大正5)に京都に生まれました。幼少の頃より、病弱な身体をいたわる一方で、祖母を介して喜多流の能に親しみ、また広く文学と接し、後の自らの絵画主題の源泉となる素養を身につけました。

初め油彩画を学んだ後、1940年(昭和15)24歳の時、京都を本拠地としていた日本美術院の画家・小林柯白に入門、本格的に日本画の制作を学び始めました。柯白のもとで風景画の研究をすすめ、1943年(昭和18)、再興日本美術院展へ初入選を果たしますが、同年柯白が死去し、その師であった安田靫彦に師事することになりました。戦後師靫彦の歴史画に深く感銘し、自身の画境にも新生面を開き、古典文学や歴史風俗に取材した格調高い風俗画や人物画・物語絵の世界を示しました。

本展は、約40年にわたって横浜市内に在住し、1994年(平成6)12月、惜しまれながら他界した本市ゆかりの画家・森田曠平の作品群の中から、初期の諸作さらに風俗画・物語絵・肖像画へと展開した円熟期の代表作などを紹介し、その画業を回顧するものです。