平成2年度文化功労者・記念 渡辺義雄写真展

展覧会概要

日本を代表する写真家、渡辺義雄氏の「平成2年度文化功労者」決定を記念して「渡辺義雄写真展」を開催します。渡辺義雄氏は、1907(明治40)年、新潟県三条市に生まれました。1928(昭和3)年、東京写真専門学校(現・東京工芸大学)を卒業し、オリエンタル写真工業に入社。月刊誌『フォトタイムス』の編集に関わりながら、同誌において軽快かつ現実感あふれるスナップ写真を発表し、写真家としての地位を確立しました。戦後は、建築写真の第一人者として数々の優れた業績を残す一方、写真界への貢献にも顕著なものがあり、長年、日本大学芸術学部写真学科で後進の指導にあたる他、現在も東京都写真美術館館長の任にあるなど、写真芸術の教育、普及の分野でもその発展に多大な役割を果たしてきました。

本展覧会は、渡辺氏の多くの作品の中から「伊勢神宮」(21点)、「大和の古寺」(17点)、「庭園・茶室」(19点)、「迎賓館」(17点)、「宮殿」(20点)の五つの代表的な連作を選び、合計94点(期間中展示替を予定)を展示いたします。これらの作品には、渡辺義雄氏が我が国の伝統建築とその美の世界を撮影することにより、長年にわたって追い求めてきた氏の写真芸術の精髄が見事に定着しているばかりでなく、建築の美を精緻に再現することに賭ける妥協を許さない厳格で誠実な人格まで窺い知れます。是非この機会に渡辺氏の写真芸術の精華をご鑑賞下さい。