子アト通信 ―「おどろう!描こう」 森山開次さんとおどったよ―

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さる6月10日子どものアトリエでは、NHK『からだであそぼ』の出演など、さまざまな分野で活躍するダンサー・振付家の森山開次さんを講師に迎え、小学校1年生~4年生のお友だちを対象にダンスのワークショップを開催しました。絵を描くように踊ってみたり、踊りながら絵を描いてみよう!というこのワークショップは、森山さんの一枚のエスキース(下絵)から始まりました。

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自作の絵本を発表するなど、描いたりつくったりすることが好きな森山さんはワークショップのイメージを絵で伝えてくださいました。「クレヨン持って、紙の上を動きながら絵が描けたら楽しいだろうなぁ」「絵の具を手につけて、振った時の動きを見てみたいですね」子どものアトリエのスタッフは事前の打合せのなかで森山さんのいろいろなアイディアをお聞きし、子どもたちがクレヨンや絵の具といった身近な画材も使いながら、からだの動きに集中できるよう、いつもとちょっと違う「白い紙の空間」をつくりました。

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ワークショップの当日、森山さんは子どもたちに「ねっころがったり、はら這いになってここから向うに行ってみよう。その時に線を引きながら動いていくよ。手に持ったクレヨンは絶対に床から離さないでね。」と呼びかけました。部屋の端から端までは12~13mの距離。子どもたちは戸惑いながらも自分の動きをみつけ、それぞれのゴールをめざしました。なかには到達をしたくないのか手前でぐるぐるまわったり、もつれたりしている男の子たちもいて、それがなんともユニークな動きを生み出していました。「さあ、こんどは今きた線をたどって元の所にもどってみよう!」ゆっくり確かめながらなぞる子、ザックリ大胆にもどる子、それぞれの動きや速度に個性があらわれます。なぜか人生を感じました。子どもたちは体を動かしているうちに心もほぐれ、だんだんと大きく動くようになりました。

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後半は一転ブラックライトだけの暗い部屋で蛍光の絵の具をぬたくって怪しく光る線や面、身体の動きを楽しみました。
ワークショップの最後に、森山さんが「ちょこっとだけ踊ります!」と、ダンスを披露してくださいました。それは1㎡にも満たない、紙のすき間の床での短いパフォーマンスでしたが、インパクトのある激しく鋭い動きを子どもたちは微動だにせず見入っていました。

森山開次さんをお迎えしての今回のダンスワークショップは、KAAT神奈川芸術劇場のキッズプログラムと横浜美術館子どものアトリエが連携することにより実現しました。今年のキッズプログラムの演目「不思議の国のアリス」で、森山さんは演出・振付のほか、舞台美術も担当されています。舞台芸術と美術という分野の違いはありますが子どもたちが本物に触れて豊かに育って欲しいと願う気持ちは同じです。アーティストの森山さんとそれぞれの教育プログラムの担当が知恵を出し合って一つの時間空間を子どもたちに用意するということができ私たちにとっても貴重な経験となりました。

※このワークショップの様子はこちらのサイトで詳しく紹介されています。

●マグカル:http://magcul.net/focus/kaatmoriyama/

●KAAT神奈川芸術劇場 キッズプログラム2017「不思議の国のアリス]: http://www.kaat.jp/d/alice_kaat