活動報告:横浜美術館&横浜美術大学 連携公開講座 「ネオライムストーンで彫刻制作を楽しむ」

横浜美術館 市民のアトリエでは、横浜美術大学 生涯学習センターと連携し、日ごろ美術館だけでは開催困難な石彫講座を安全性を確保しで充実した内容で3年間連続で開催しました。参加者は彫刻の魅力を感じながら、のびのびと制作に取り組むことが出来ました。

3年間開催した、「ネオライムストーンで彫刻制作を楽しむ」では、毎年初日は横浜美術館で行い、当館の学芸員や教育普及担当者が彫刻の作品鑑賞を担当し、その時期に相応しい内容の彫刻の魅力に色々な角度から触れてから、市民のアトリエ立体室でエスキースを制作し、2日目から横浜美術大学で石彫制作を行いました。3年連続で参加された方は2名、2年連続は4名、合計15名の一般の方が石彫制作をしました。

平成24年度鑑賞担当:主任学芸員 中村尚明、 平成25年度鑑賞担当:学芸員(教育普及担当)坂本恭子
平成26年度鑑賞担当:主任エデュケーター 木下貴博
彫刻制作指導:関 孝行(彫刻家・横浜美術大学講師)

第1回2012年度(平成24年度)10/14~12/16(日)12回・8日間
第2回2013年度(平成25年度)10/ 6 ~12/ 1 (日)15回・8日間
第3回2014年度(平成26年度)10/19~12/ 7 (日)15回・8日間

ネオライムストーンとは、横浜美術大学の中野滋教授を中心に教材として研究開発した、人工・人造石です。石の粉やセメント、左官用の成分、水等を混合撹拌し、四角い箱型に流し込み、脱泡、凝固という手間のかかる作業で、助手の方達の協力によってできているものです。毎年、色や微妙な硬さに違いのある人工石が用意されました。今回は、密度の詰まった砂岩風の人工石と少し気泡のある大理石風の人工石が用意されました。このネオライムストーンか希望者は天然石(真鶴産の安山岩)で制作しました。

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2日目の最初、どのくらいのサイズの石をどのように彫っていくかイメージする。


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1人分に分けるため、ハンマードリルで穴をあけ、穴に競矢(セリヤ)を打ち込み、石を割る。 

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スケッチブックや粘土のエスキースをみながら墨入れ(下書き)をして彫り始める。

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天然石(安山岩)を選んで制作する人もいました。

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3日目、4日目になると、輪郭にそって大きな形が少し出てきました。

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毎回、コツコツと頑張る皆さん。後半には、大分形がわかるようになってきました。

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最終回は、細かいところを彫ったり、磨きを加えたり、仕上げていきました。

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講座が修了してから、自宅でさらに手を加えて仕上げるという人もいました。
制作に時間がかかり、古くからあまり変わらない初原的な制作の石彫は、現代生活の中で
とても大切な時間を感じさせてくれる行為で、やり遂げた人にしか感じることのできない
達成感のある内容ではないでしょうか。

希望者(有志)は横浜美術大学ギャラリーでの作品展に出品しました。

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第4回横浜美術大学生涯学習公開講座受講者作品展平成27年2月5日(木)~2月14日(土)

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窓際に展示された、参加者有志の石彫作品。ガラス越しに外からも鑑賞できました。

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石彫作品には、お金を供えてある作品もありました。ご利益があるかもしれませんね。

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平成27年2月11日(水・祝)、皆さんの素晴らしい作品に、やさしい自然光がさしていました。

この講座では毎回参加者の力作が生まれました。すべてをご覧いただくことが出来なくて、
大変残念です。
横浜美術大学の先生、スタッフの皆様、参加者の皆様ありがとうございました。
次年度の横浜美術館&横浜美術大学連携公開講座では、大理石彫刻の技法を学ぶ講座を開催予定です。
大理石用の櫛刃ノミ等の道具作りも体験できます。経験者も初心者の方もぜひ、お申込み下さい。