『桃太郎ガールの冒険』インターンスタッフによるレポート3

ユリーさんが来日して、3週間。滞在も半ばをすぎました。
桃太郎ガールの部屋もだいぶにぎやかになってきました。
夏休みでにぎわう週末に開催された2回目のオープンスタジオでは、横浜美術館で博物館実習をうけている、美術を学ぶ大学生のみなさんもおとずれました。
そんな2回目のオープンスタジオの様子を、インターンスタッフの諸岡さんがレポートします。

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毎週土曜日に開かれるオープンスタジオ。一週間ぶりに訪れるアートギャラリー2の風景は先週のものと何かが少し違うように感じました。あれ?と思い部屋をぐるりと回ってみるとアートギャラリー2のあちらこちらで小さな変化が起こっていることに気がつきました。

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まず、ユリ-さんの作業テーブル。その上には出来上がったばかりの作品や制作途中の作品たちがいくつも並んでいました。その中には前回のブログで紹介した雷神の携帯電話専用シール(風神ではなく雷神でした)が使われている作品もありました。「何でこのシールを使おうと思ったの?」とたずねると、「『雷神』というものが印象的だったので、使ってみたいと思った。」と、とてもシンプルな返答。そんな会話をしながら何気なく壁に目をやると今度は驚きの発見!なんと壁に設置されている消火栓が、かわいらしいウサギに生まれ変わっていました!消火栓からは長い耳が生え、トレードマークの赤いランプは光る鼻に。消火栓自体はほとんど加工されていないので、一見何の変哲もない消火栓のように部屋に溶け込んでいます。だからこそ、その変化に気づいた時はとても驚きました。それは消火栓がウサギに!と言う驚きと同時に、こんなところに消火栓があったんだ、と言う発見でもありました。もしこのウサギがいなかったら、こんなところに消火栓があるなんて気づけなかっただろうな、そんなことを思いました。
自分の目の前にあるものをじっと見つめて、感じて、それと素直に関わる。ユリ-さんがつくる作品からはいつもそんな印象を受けます。

消火栓のウサギから視線を横に移すと<桃太郎ガールの冒険>の原画が壁にかけられています。なんと先週までモノクロだったその原画たちが、色づき始めていました。原画をみながら何となく想像していた色と、実際にのせられている色がまったく違うことにびっくりしつつ、これからどんな色がのせられていくのだろうとさらに楽しみになりました。

そしてこの日、ユリ-さんはオープンスタジオに訪れた人たちが色ぬりをするテーブルで一緒に作業を行いました。
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テーブルを囲む人たちは、もくもくと色鉛筆やクレヨンを使って色ぬりをしていき、最後にその絵たちを壁に貼り、みなさんで眺めていました。あの絵すごいね!この絵のここがおもしろいね!と、色とりどりの絵たちの話に花が咲きました。

(多摩美術大学 諸岡智子)