季節のご挨拶

2018年度春の企画展は「ヌード NUDE -英国テート・コレクションより」で始まります。日本初公開となるロダンの大理石彫刻《接吻》を始めとして、19世紀後半から21世紀までの絵画、彫刻、版画、写真が集結します。人間の裸体表現と見る側の眼差しの変遷をたどります。 

夏以降の3つの企画展は、アーティストの交流や時代を超えた影響がテーマです。モネの革新性を享受した後世のアーティストたち、音楽家や詩人など幅広い芸術家との交流によって紡ぎ出された駒井哲郎の版画世界、イサム・ノグチと長谷川三郎の交友関係がもたらした日本美術や東洋思想の影響。それぞれの活動をめぐる創造的相互関係を大いに楽しんでいただきたいと思います。

本年度は、横浜美術館所蔵品による展覧会が旅することになりました。6月には高知県立美術館で、「横浜美術館コレクション 王様の美術館 フランス近代美術とシュルレアリスムの精華」を、7月には、アーツ前橋で当館の写真コレクションによる「横浜美術館コレクション 昭和の肖像 ―写真でたどる『昭和』の人と歴史」が開催されます。お近くにお越しの際は、当館とは異なるギャラリー空間で横美コレクションを堪能していただければ幸いです。

子どものアトリエ、市民のアトリエ、教育プロジェクトの活動も引き続き、充実を図っています。今年も多彩な講座やワークショップ、アウトリーチプログラムを通して、子ども学生、シニアまで幅広い層の方々へ、造形の喜びと鑑賞の魅力をお届けします。 当館のコレクションの保存、修復、展示を支援する個人参加型支援プログラム、「横浜美術館コレクション・フレンズ」もお蔭様で9年目を迎えました。

支援してくださる方々と交流を深めながら、更に多くの方々に横浜美術館の多様な活動を知っていただき、美術への理解と共感の輪がひろがるよう、今年も職員一同努めてまいります。今年もどうぞ横浜美術館へ!

2018年4月
横浜美術館 館長 逢坂恵美子

OSAKA Eriko, Director

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